台風の被害にあわれたみなさまに心よりお見舞い申し上げます。
1日も早い復旧をお祈り申し上げます。
ロンドンツアーの旅行記は先回で終了しました。
お時間あったら読んでみてくださいね。
その1 はこちらから。その16まであります~。
このロンドンツアーは阪急旅行社の企画だったので、利用空港は関空。
私は京都から特急で関空へ向かいました。
集合時間が夕方だったので、京都で観光してから特急に乗りました。転んでもただじゃ起きない貧乏人根性(^-^;
遠出はさすがに何かあると困るので、電車で一駅行った東福寺へ。
ここで見たかったのは作庭家・重森三玲(1896-1975)が作庭した方丈庭園です。
「美の壺スペシャル”庭園”」で紹介されており、以前から行きたいリストに入れていました。
駅から歩いて12分くらいでしょうか。
暑い日だったので(今年は5月から暑い日が続いていましたよね)その12分で汗がふきだします。

先に、入り口から近い通天橋に入ることにしました。庭園だけ見ようと思っていましたが、共通券があったのでせっかくなので通天橋も見てみることに。
通天橋とは、開山堂へと続く橋廊。天授6年(1380年)に春屋妙葩が架けたとされます。
橋の下は、洗玉澗と呼ばれる渓谷で川が流れているのですが、有名なのは秋の紅葉。
これら緑の木々はみな秋には紅葉するのですね。
橋を横から見るとこんな感じ。
周りは庭園になっていて散策ができますが、暑くて暑くて、とてもそんな気になれませんでした・・・。開山堂も外から見ただけ・・・。
体力があるうちに、目的の方丈庭園へ。
方丈とは、禅宗寺院における僧侶の住居だそう。のちに相見(応接)の間の役割が強くなりました。
禅宗の方丈には、古くから多くの名園が残されてきましたが、方丈の四周に庭園を巡らせたものはここだけだそうです。(私が書いている情報はすべて東福寺のHPからまとめたもの)
作庭にあたっての唯一の条件は、本坊内にあった材料はすべて廃棄せず再利用すること。
これは禅の教えである「一切の無駄をしてはならない」からきていて、制約の中の美を最大限に追求した庭だといえますね。
庭は方丈を中心とした四方(東、南、西、北)に4つ作られ、それぞれ異なる表現でありながら、全体のストーリーが繋がるような構成となっているそうです。
入ってすぐに目に入るのが南庭で、みなそちらに目がいくのですが、実はその東側に東庭があります。
東庭の表しているものは星座の「北斗七星」。それを円柱、白川砂、苔、背後の二重生垣のみによって表現しているとのこと。
そして多くの人が座って長く鑑賞していた南庭。
蓬莱、瀛洲、壺梁、方丈の四神仙島を、石だけの構成による四つの意匠で表現。
その中の三神仙島(蓬莱、瀛洲、壺梁)には、6mほどの長い石を、立石とのバランスをとりながら横に寝かせています。
このような石の扱い方は、古庭園における意匠では、ほとんど例がないそうですよ。
極度なまでの立石を、この大きな横石によってバランスを保つようにしたところが、従来までの石組手法とは異なる新たな提案であった。これによって、三玲自身の新しい石組手法が確立されたといってよいであろう。(HPより)
上の写真右手にあるコケの丘が、西の庭への導入となっていて・・・・
この西庭へ違和感なく入っていけます。
西庭
日本古来から伝えられてきた伝統的な市松模様を、サツキの刈込と葛石の使用によって大市松模様に表現。
斜線上に市松を組むことで、次に見る北庭の小市松模様に繋がっていくことを意図しているんだそうです。
北庭
西庭の大市松を受けてさらに小さな姿となり、そして東北方向の谷に消えていくという表現方法。
本庭の最初の部分は、西庭の市松を受け継いでいるために、ほぼ正確な市松で配置されているが、程なくしてそれが崩れていき、そして最後はポツン、ポツンと一石ずつ配しながら消えていくという配置構成になっているそうです。
なるほど!
そして、最初に見た東庭に戻っていくわけですね。
最後にもう一か所、この東福寺の御開山は・・・聖一国師!
静岡県のお茶好きさんなら知っているこのお名前。
聖一国師は宋の国 径山万寿禅寺に学び、茶を故郷の静岡に伝えたとされる静岡茶の祖です。
ここ東福寺に、茶の木が植えられていると知り、どこにあるのか聞くと、本堂(仏殿、法堂)前とのこと。行ってみると見事な茶の木の生垣ができていました。
この茶樹は、聖一国師の生誕地・静岡県栃沢で育種されたもの。
栃沢の方々の尽力により2006年にさし木され、その後も茶樹の植樹が行われながら大事に育てられてきたそうです。
2020年から毎年12月上旬に行われている無料の茶振舞いは、栃沢のお茶が栃沢の人々の手でふるまわれているとか。聖一国師がつないだご縁ともいえますね。
いきさつなどはこちらのブログからどうぞ。
浜松、掛川、静岡でさせていただいているお茶会は夏の間、お休みいたします。
10月から再開します。
10月以降のお茶会の予定です。
★★奥田実紀が同行する静岡お茶ツアー(一泊二日、日帰り参加可)
2025年10月24日(金)~25日(土)
現地集合、現地解散 詳細はこちらをご覧ください。
★★10月29日(水) ロンドンのお茶会@浜松市
ロンドンツアーのお写真をお見せしながらイギリスの魅力をお伝えします。
午前の部、午後の部とも、キャンセル待ち受付中。
参加費:2,800円
会場:浜松市入野の個人宅 駐車場有
★★11月20日(木)ヴォーリズのお茶会@静岡市
ウィリアム・メレル・ヴォーリズの来日120周年にあたる今年。彼が手がけた建物を中心にその魅力をお伝えします。会場の旧宣教師館ミス・カニンハムは、ヴォーリズの建築です。通常は非公開。
午前の部 10:30~12:00 空きあり
午後の部 13:30~15:00 満席(キャンセル待ち)
参加費:3,000円
会場:英和女学院旧宣教師館ミス・カニンハム(静岡市葵区西草深町34-13)駐車場はありません。
★★11月26日(水) ヴォーリズのお茶会@浜松市
ウィリアム・メレル・ヴォーリズの来日120周年にあたる今年。彼が手がけた建物を中心にその魅力をお伝えします。
13:30~を予定していますが、ご希望が多ければ午前も開催します。
参加費:2,800円
会場:浜松市入野の個人宅 駐車場有
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