2025年7月29日火曜日

ロンドンツアー日記その9 メイズオブオナーのアフタヌーンティー



着きました。こちらが「ニューエンズ」という名前の有名なお店です。
でかでかとThe Original Maids of Honour と書いてあるので、それがお店の名前だと思っちゃいましたよ(;^_^A

いや、もう、これぞイギリス!って店構えじゃないですか~~~。
入る前からテンションあがります(≧▽≦)




「メイズ・オブ・オナー」というのは、女王や王妃に仕える若い侍女のことをさします。
しかし、これがお菓子の名前になっているんです。小さなタルトです。
なぜ、侍女の名前がお菓子になったのか?

お店のHPからまとめると。
 
1509年から1547年までイングランド王だったヘンリー8世が、アン・ブーリンとそのメイズ・オブ・オナーたちが銀の皿に盛られたタルトを食べているところに出くわした。それを食べた王は”口の中でとろける”感覚に大喜びし、レシピを没収してリッチモンド宮殿の鍵のかかった鉄の箱におさめ口外しないようにした。

さらにある記述によると、秘密のレシピを守るため、タルトを発明した不幸なメイドは宮殿の敷地内に幽閉され、ヘンリー王と王室の者だけのために美味しいタルトを作るよう命じられたという!

年月は流れ、18世紀初頭にはリッチモンドのパン屋にレシピが流れていたとのこと。この時、小さなタルト(メイズ・オブ・オナー)はリッチモンドの名物菓子の一つになっていた。

初代「メイズ・オブ・オナー」(パン屋)で働いていたロバート・ニューエンズという若者がのちに独立して自分の店を持った。
その息子アルフレッドが現在の場所に1850年にお店を開き(つまり、ここね)、すでに秘伝となっていたメイズ・オブ・オナーのレシピを受け継いだ。

アルフレッドの息子ジョンがお店を引き継いだが、第二次世界大戦中の爆撃で甚大な被害を受ける。しかし、ジョンの息子ピーターがお店を再建。

現在のお店は1940年代末の改装によるものなのですね。
家族がレシピを受け継いでくれたおかげで、今も食べることができているメイズ・オブ・オナー。
ヘンリー8世が食べたものと同じレシピかどうかは不明ですが、とにかく18世紀初頭に食べられていたのと同じタルトが食べられるというのは確かです。




天井が低いです。私も友達もちんまりしているので全然違和感ないですが(笑)
大ぶりの人には狭い感じがするかもしれません。

まあ、でも、ロンドンの地下鉄も狭くて小さいから、慣れてるのかな??





人気店なので、アフタヌーンティーは予約して行きました。
人のいない時に写真を撮っていますが、けっこう賑わっていましたよ。

どの席に座ってもいいですよ、と言われて迷う私たち(;^_^A
暖炉の前の席にしました。




アフタヌーンティーはお菓子と紅茶が選べます。!(^^)!
お菓子はもちろん、メイズ・オブ・オナーですよね!
しかし、しかし・・・メイズ・オブ・オナーは売り切れてしまったというんです!!( ;∀;)
まじですか・・・残しておいてと、予約の時に頼んでおかなくちゃいけなかったわけですか!!!

あまりに気落ちする私たちに、スタッフの方が「1個なら・・・」と。
もしかしてスタッフの方が自分用に取っておいたものを分けてくれたのかもしれません。

ありがたく、1個でいいので、メイズ・オブ・オナーをお願いします!と言いましたよ!(^^)!
それを食べずに日本に帰れませんって。ここで遠慮はしません(^-^;



↑ 右側がメイズ・オブ・オナー。
さくっとしてあっという間に溶けていきました。友達と分け合ったので半分。一口で消えました(笑)


もう一つのお菓子は、ショーケースに並ぶお菓子から悩みに悩んで、アップル・クランブルにしました。
こちらもおいしかったです。


 

スコーンはプレーンとレーズン。
私、スコーンはプレーンが好きなのでプレーン2つがよかったわ・・・。それも、言えば変えてくれたのかな??
レーズンってスコーンに合わないって思うのは私だけでしょうか・・・。



お昼(二階建てバスのアフタヌーンティー)をほとんど食べていなかった(酔い止め防止のため)のと、キューガーデンを1万歩以上歩き回ったおかげで(?)、私はスコーン1個だけ残してあとは食べれました。




茶器はスポート社のブルー・イタリアンでした。

18世紀、ブルー&ホワイトの食器は当時流行していたシノワズリ(中国趣味)の影響もあってとても人気がありましたが、イギリスには中国ほど質の高い陶器を作る技術がありませんでした。
しかしスポードは挑戦を続け、1784年ごろに銅板転写による下絵付けの技法を開発。これによりブルー&ホワイトの「ウィローパターン」の陶器が誕生するのです。
(先に訪れたヴィクトリア&アルバートミュージアムに展示してあったウィロー・パターンのお皿はスポードのものでした。こちらの日記に書いていますので読んでくださいね)

ブルー・イタリアンは、名前の通り、描かれているのはイタリアの風景ですが、縁のデザインはとてもオリエンタル。東洋と西洋の融合したデザインですよね。

私はブルー&ホワイトの茶器には興味はなかったのですが、翌日この茶器を購入することになるのです。

(つづく)


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浜松、掛川、静岡でさせていただいているお茶会は夏の間、お休みいたします。
10月から再開します。
浜松での10月以降のお茶会の予定です。

10月29日(水) ロンドンのお茶会
ロンドンツアーのお写真をお見せしながらイギリスの魅力をお伝えします。
午前の部は満席、午後の部は残席2席です。

11月26日(水) ヴォーリズのお茶会
ウィリアム・メレル・ヴォーリズの来日120周年にあたる今年。彼が手がけた建物を中心にその魅力をお伝えします。

両日とも時間は13:30~を予定していますが、ご希望人数が多ければ午前の部も設定いたします。
参加費:2,800円


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