2017年10月31日火曜日

焼き物の里・瀬戸さんぽ

紅茶をテーマに動くようになって、茶器をはじめとする焼き物にも目が向くようになりました。

先月、愛知県尾張旭市で開かれた「尾張旭紅茶フェスティバル」のお手伝いをさせていただく際、一泊して、以前から行ってみたかった、焼き物の町・瀬戸市の観光もしてきましたよ。
浜松から、新幹線は使わず、JRの快速と愛知環状鉄道(今回初めて乗りました)を乗り継いで約3時間。





橋の欄干も磁器、神社の鳥居にも磁器が使われていました。さすが、焼き物の町です。  








有名な、焼き物の散歩道である「窯垣の小径」へ行ってみました。
この小径は、以前窯元の住居が密集し、それらをつないでいた約400mの細い路地。
焼き物を運ぶ荷車や、天秤棒を担ぐ人たちが往来していた道だといいます。

”窯垣”というのは、焼き物を焼成する際に、窯の中で、器に灰がかぶらないよう保護したり、より多くの焼き物を効率よく摘んだり並べたりするための棚をつくるのに使われた板や柱(窯道具といい、タナイタ、エンゴロ、ツクなどと呼ばれる)を利用してつくった塀や壁のこと。よーく見ると、塀や壁のあちこちに、そうした窯道具を発見します。



   

上の写真は、デザイン的に美しく磁器のボタン(タイル?)を配した壁。一つ一つの磁器が違っていて、それらを眺めるだけでも楽しい。 

窯垣の小径には、ギャラリーや資料館などもあり、車は来ないし、静かだし、気持ちのいい散歩道です。
窯垣の小径資料館」は、窯元の家をそのまま生かす形で改修されたもので、一休み場所としても最適。無料というのもうれしい。昔の様子を知るビデオを見たりして、瀬戸焼のことを知ることができました。  

磁器というのは新技術で、江戸中期以降に入ってきたもの。それ以前は、陶器でした。
なので、磁器が焼かれる前のもともと作られていた陶器を「本業焼」といい、磁器は「新製焼」と呼んで区別したのだそうです。  

もともとの陶器(本業)と、新製(磁器)とが融合して、日本初のタイルが作られたのですが、それを「本業タイル」といいます。
陶器の表面の粗さを覆うために、磁器の土を使って表面を化粧し、銅版転写の技術を使って美しいタイルが誕生したのです。
この本業タイルは昭和になって、硬質陶器タイルや磁器タイルにとってかわり、衰退したそうです。

窯垣の小径資料館には、当時のままの、本業タイルの浴室とトイレが残っています。これは見事!


お昼の時間だったので、資料館の方にどこかいいお店はないかとお尋ねすると、「瀬戸本業窯」の横にカフェがあるとのこと。
行ったのが土曜日だったので、ちょうどカフェが開いている日でした、ラッキー。ということで、その「窯横カフェ」でランチ。



窯で働いていた人たちが食べていたという炊き込みご飯。おいしい! 

窯横、という名前がつくぐらいですから、もちろん使っている食器は、「瀬戸本業窯」のもの。

岡崎市の宮ザキ園さんの紅茶がメニューにあったので頼みましたよ。ランチにつく紅茶はカップですが、単品で頼むと、ティーポットで出してくれるそうです。そのティーポットも本業窯のものだというので、お願いして見せていただきましたよ。




本業窯とは、伝統的な陶器を焼く登り窯のことで、1970年代まで使われていた登窯が残されています。

ここでは、昔から伝わる製法で土づくりを行い(100%瀬戸の土だそうです)、天然の灰で釉薬を独自に調合して、ロクロやタタラの技術で、実用食器を作り続けています。
昔と同じように分業制を守り、それぞれが質の高い伝統技術を守り続けているのだとか。

民藝運動の柳宗悦やバーナード・リーチもここを訪れ、見事な手仕事を絶賛したそうです。本業窯の代名詞はあの有名な「馬の目皿」。  

説明を聞けば聞くほど(本業窯のギャラリーで、奥様が丁寧に説明をしてくれました)、見れば見るほど、いいなあ~と、ためいきが出るすばらしい食器ばかりでした。  

こうした伝統的なものばかりでなく、作家さんが作る新しい瀬戸焼もいろいろあります。
駅に帰る道すがら、商店街でそれらも眺めて目を楽しませてもらいましたが、やっぱり瀬戸が一番賑わうのは、9月の瀬戸もの祭りの時だそうです。いつか行きたいなあ。


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2017年10月15日日曜日

9月のイギリス旅行記 その16(最終回)

昨日の日記に引き続き、映画『小さな恋のメロディ』(1971年公開)の、ロケ地めぐりのお話です。

昨日ご紹介したのは、宣伝用スチール写真が撮られた学校でしたが、今日は本編でロケされた学校です。  

ハマースミス駅から歩いて10分ほどのところにある、St. Paul's Schoolというパブリック・スクールだそうですが、今は、なんと、ホテルになっているんです!! 
その名も「St. Paul's Hotel」。
そのままの名前をつけるなんて、うれしいじゃありませんか! 
ちゃんと、映画のロケ地になったと、HPに書いてあります。

泊まりたかったのですが、ちょっと私には手が出ないお値段でした…(>_<) 
でもそのホテルでアフタヌーンティーができるというのです!! 
レストランの名前は「The Melody Restaurant」。
ああ、泣けてくる……(;O;)  

ここでのアフタヌーンティーにも、ウィルク弘美さんがおつきあいしてくださいました♪  

学校だったのがわかる雰囲気のある建物。レンガ造りというのも、私的にはツボです(^_^;)

壁に囲まれた敷地内は、気持ちのいい公園になっています。  
公園から観たホテル(映画の中では学校)。素敵~~~(*^。^*)  

ほら、ダニエルとメロディが手をつないで出て行くシーンはここですよぉ~~~~。  

生徒たちを追いかけて、先生が慌てふためいてかけ降りるらせん階段。  

映画のポスターもちゃんと貼ってあります! これはDVDのポスターでしょうか?? 

日本版のポスターは、私の部屋の壁にずう~~~~っと、貼ってありました。  

レストランはこんなにエレガント。
予約をしていったのに、予約名簿に名前がない…。ま、こんなことはイギリスではよくあることですが(^_^;) 
でもスタッフの方々の接客がすばらしかった!! 

まるで日本のホテル並み。私語もないし、きびきびしているし、これぞホテルマン!という感じです。
なぜか、ウェルカムシャンパンのサービスも。何かを工事していてガーガ―うるさかったんですが、お会計の時に、騒音でご迷惑をおかけしたからと、割り引きまでしてくれました!!!   

アフタヌーンティーのフードもおいしく(特にサンドイッチのパンがしっとりしてて感動)、紅茶もティーバッグではありましたが、選べる種類がありましたし、とても素敵な時間を過ごすことができました。大大満足です。
すっかり、ここのファンになってしまいましたよ。  

ハマースミス駅までの道すがら、こんなパブが。  
ラティマー、との標記に、ピピッ!!と反応。
マーク・レスター演じるダニエルの名字はラティマー。
おお!と思いましたが、あとから調べたら映画のラティマーのスペルはLatimerでした、残念。  

とはいえ、ハマースミス駅周辺は、ちょっと歩いただけですが、ほどほどの大きさで、賑やかだけれども落ち着きがあり、気に入ってしまいました。
ヒースロー駅から一本だし、この駅周辺に宿泊するのもよさそうです。  

弘美さんとおわかれしたあとは、明日帰国する際に利用しようと思っているグリーン・パーク駅のエレベーターを下調べ。
私の泊まっているホテルの最寄り駅トッテナム・コート・ロード駅にはエレベーターはありますが、ヒースローまで行くピカデリー線への乗り換えには階段しかないんです。
数段ならともかく、けっこうありました。お土産で、うんと重くなったスーツケースを持っての階段の上り下りは無理。

そこで、エレベーターのあるグリーン・パーク駅までタクシーで行くか、バスで行くことにしたのです。
地上からホームまで、本当にエレベーターで行くことができるかをちゃんと調べないといけません。
3回くらい、エレベーターの乗り換えがありますが、階段がないことを確認し、一安心。 

このままホテルに帰ってもよかったのですが、ちょっと歩けば「キャス・キッドソン」や「フォートナム&メイソン」です。せっかくなのでのぞいてみることにしました。

どちらも日本人でいっぱいでした(^_^;)  
フォートナム&メイソン、さすが、立派です!!! 
食料品店なので、紅茶だけでなく、いろいろなものがありました。楽しい~。

タータン模様のお菓子が気に入って、最後の最後にまたお土産を購入。スーツケースに入るだろうか……(;一_一)  

ホテルに帰って早速パッキングです。なんとか全部、収まりました。
かなり重い、今までこんなに重くなったことはないので心配でしたが、結局ぎりぎりの22キロだったでセーフでした。  

翌日(9月9日土曜日)はヒースロー11:40発。
朝食を食べる時間があってよかったです。
グリーン・パーク駅までタクシーで行くつもりだったのですが、タクシーを呼んでもらうのが面倒になり、バスで行く気になりました(^_^;) 

今、トッテナム・コート・ロード駅周辺は工事をしていて、バスルートが迂回されているのは下調べをしてわかっていました。グリーン・パーク駅へ行くバスは、ちょっと歩いたレスター・スクエア駅のそばからあります。
歩いても10分かからないし、おとといも歩いた道。雨も降っていないし、スーツケースは並行移動なら大丈夫です。
そこでレスター・スクエア駅まで歩き始めましたが…あれ、なんだかすごく歩いている気がします。おかしいな、と思っていたら、なんと、あの有名なライオンの像と、ネルソン記念柱が見えてきたではありませんか!! 

私はレスター・スクエア駅を通り越して、トラファルガー広場のあるチャリング・クロス駅まで行っていたんです(-_-;)   

最後まで自分の愚かさを実感することになりましたが、トラファルガー広場から、グリーン・パーク駅へ行くバスを見つけて、無事に乗り、グリーン・パーク駅からヒースローへと向かいました。めでたし、めでたし。

これで、長かった私の旅行記も終わりです。  

実は、トラファルガー広場は、映画『小さな恋のメロディ』で、ダニエルとトムが遊びに行った広場なんですよ。
予定してたよりもかなり遠回りしてバスには乗りましたが、イギリスでの最後の日を、大好きな映画のロケ地で締めくくることができて、かえってよかったのかな~なんて、前向きに受け取っています♪  

9月の旅行記はこれで終わりですが、実は来月11月12日~22日まで、また仕事でイギリスに行きます。
今度はお仕事の関係者の方々と一緒に行くので、自由な時間はちょっとですが、またご紹介できることがあったら日記に書きますね。
時期的に、もうクリスマスデコレーションがされていると思うので、寒そうですが、クリスマス気分を楽しんできたいと思います。

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2017年10月14日土曜日

9月のイギリス旅行記 その15

昨日の投稿の続きで、ロンドン滞在二日間のお話です。

目的の4. 映画のロケ地めぐり ですが、何の映画のロケ地を回ってきたかというと…… 『小さな恋のメロディ』  

原題は「Melody」、1971年公開のイギリス映画。
ワリス・フセイン監督の処女作で、本国ではヒットしなかったらしいのですが日本では大ヒットになった映画です。
かなり古いので、若い方はご存知ないかもしれません。  

しかし、前にも何度も書いていますが、私が今でも一番好きな映画で、イギリス好きになるきっかけになった映画でもあり、かつ、出演していたジャック・ワイルドは私の初恋の人でした(^^♪ 
病気で他界されたと聞いた時はショックで、ショックで…。  

パブリックスクールに通う10歳のダニエル君(マーク・レスター)が、メロディちゃん(トレイシー・ハイド)に一目ぼれしてしまいます。
周りから冷やかされながらも、メロディちゃんもダニエルが好きになり、おつきあいをはじめます。
親友のトム(ジャック・ワイルド)はそれに嫉妬しますが、最後には二人の結婚式をやってあげて、反対する先生や親から逃れるためトロッコに乗せてあげる……。

なんということはない、少年と少女の初恋物語ですが、外国の学校生活や、その純粋でいちずな思いにきゅんきゅんしてしまったのを覚えています。  

私のようにこの映画が好きな方々が、すでにネット上にこの映画のロケ地を紹介していらっしゃったので、それを参考に、今回やっと、やっと、ロケ地を巡ることができました。
感無量です。  

まずは、私が宿泊していたホテルからすぐ近く、ソーホー・スクエア。ダニエルとトムが走って行くシーンで使われました。  

そして、ロケが集中しているのが地下鉄「Lambeth North」駅。メロディがパブにいる父親に会いに行くシーン。そのパブがここ。
トムが走り去るシーンでもちょこっと映っています。  

「The Ship」というパブ。朝早いので、まだオープンしていませんでした(^_^;)   
そのそばには、メロディが金魚を道路の桶に放つシーンで使われた、昔の馬の水桶(石造り!)がまだ残っていました。  

車がばんばん通る、交差点のところにあります。ムードないですね…。  

でもこのあたりは歩道も広く、緑が多くて、歩くにもとても気持ちがよかったです。  
ここから歩くこと7分ほどのところには、宣伝用スチール写真で使われた学校があります。生徒たちが走って出てくるところ、生徒たちの集合写真が撮られたところがここです。  

1661年に創設されたArchbishop Temple's Schoolですが、映画公開後、1974年に廃校になったと、門にかかっているプレートに書いてありました。  
スチール写真ではなく、本編の中でロケされた学校については、このあと書きます。

いよいよこの旅行記の終わりも見えてきました(^_^;) 

(その16へつづく)  

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2017年10月13日金曜日

9月のイギリス旅行記 その14

ロンドンでの2日間で、予定していたことは主に4つ。
1. ミュージアム
2. 古本屋 
3. アフタヌーンティー 
4. 映画のロケ地  

二日間という短い時間で行けるところが限られているのは、みなさんご存知の通りで(^_^;) 

1.は、V&A Museum of Childhoodのみ、行けました。

2.は、探している雑誌や本があったので、その分野に強いところを数軒回りました。やみくもに探すよりも店主にあるかどうか聞いたほうが早いので、聞きましたが、思っていたものは見つからず(>_<) 
ネットで探したほうが確立が高いのはわかっていましたが、現地で見つかるかもしれないと思って、念のため探してみたのでした。  

3.は、いつもは一人ですが、今回はご一緒してくださる方がいて♪ 
楽しいアフタヌーンティーをいただいてきたんですよ。それも、2回も(^。^)y-.。o○  

9月7日(木)の今日は、静岡紅茶(株)の中村昭子さんご夫妻と、アンティークカップ・ディーラーのウィルク弘美さんとのアフタヌーンティー。

静岡紅茶さんはイギリスの「Great Taste Award2017」で、最高位の3starを受賞(春摘みのべにふうき紅茶で、単一茶園リーフティーの部門にて)されたんですよ! 
その授賞式でロンドンに来られていると聞き、私もロンドンにいるのでご一緒にアフタヌーンティーをしませんか、と、ずうずうしくもお誘いして(^_^;) 
私のために滞在日数を増やしてくださったんです、ありがとうございます。  

静岡紅茶の中村さんとは「世界和紅茶会議」でパネラーとしてご一緒させていただいた時に名刺を交換させていただき、去年10月の「世界お茶まつり2016」の際、中村さんが企画されたお茶会に参加させていただきました。

お茶会では、静岡紅茶さんがGreat Taste Awardにずっと紅茶を出品されているお話、3年連続で2つ星を受賞されているものの、最高位の3つ星をどうしても取りたいので、審査員からもらったアドバイスを生かしてさらにがんばりたいというお話をうかがっていました。
ですからその翌年(今年)、3つ星を受賞されたと聞いて、どれほど嬉しかったことだろうと思いました。
受賞後にロンドンでアフタヌーンティーをご一緒していただける名誉にあずかり、大変光栄でした!  

ウィルク弘美さんは、デボン在住のアンティークカップ・ディーラーで、お世話になっているCha Tea紅茶教室さんからのご紹介でお知り合いになりました。
旅行記その4」に書いた、スコットランドのスージーさんをはじめ、デボンでもお茶を栽培される方から、静岡お茶視察ツアーの通訳案内を頼まれた弘美さん。

静岡での10日間のツアー内容のコーディネートをお願いできないかと、お声をかけていただいたのがご縁です。
イギリスのお茶生産者さんが静岡に視察ツアーに来られたのは10月のはじめで、私のイギリス訪問のほうが一カ月早く、ちょうど、弘美さんがロンドンに用事があるということで、ロンドンでお会いすることになりました。  

静岡紅茶さんご夫妻、弘美さん、私の4人でのアフタヌーンティー。
あれこれ迷った末、「バーバリー」に決めました。
世界中のバーバリーの中で、唯一、カフェがあるのが、ロンドンのリージェント・ストリート店なんだとか。  

リージェント・ストリート!! 
このなだらかな曲線にそって並ぶ、歴史的な建物の美しいこと。
初めてイギリスを旅行した時にもこの通りには来ていますが、なんてことでしょ、まったく記憶にない私…(^_^;) それはそれで新鮮な喜びがあります~。  

バーバリーに入っているカフェは「Thomas's」。
事前にアフタヌーンティーを予約して行くと、上階にあるこんなエレガントな空間に案内されます↓  

紅茶はダージリン2nd Flashと決まっています。
一人に1つ、ガラスの小さなティーポットでサーブされました。  

お菓子がそれぞれ、人数分ないのが気になって聞きましたら、食べたら補充してくれるから大丈夫!とのこと。(そういう意味ではないのだけれど…(^_^;))  

これだけ量があるので、紅茶もどんどん進みます。
ダージリンのいい茶葉を使っているので、二煎目もおいしいよと、お湯を注いでくれました。確かに二煎目もおいしかったです。
さすがに三煎目は、茶葉を替えてほしいな~ということで、お願いしてみましたが、高価な茶葉なので、交換はできないとのことで、お湯をさして三煎目もいただくことに。  

お菓子は全部食べられないのでお持ち帰りをしましたが、全部食べたら、もっと紅茶が欲しくなったと思います。
茶葉のランクを下げてくれていいから、紅茶を気兼ねなくたくさん飲めたらよかったな~。 

アフタヌーンティー後は、お土産を買いたいという私に弘美さんがおつきあいくださって、二人でリージェント・ストリートを歩いて、オックスフォード・サーカス駅近くの「ジョン・ルイス」へ。
そのあとオックスフォード・ストリートを西へ、「セルフリッジズ」、「マークス&スペンサー」にも足を伸ばしました。
一人だったらこのような大きな百貨店には入らない私ですが(^_^;) 
弘美さんの案内のおかげで楽しく、食品や雑貨を見てまわり、お土産もたくさん買えました♪ 弘美さん、ありがとう。  

ずっと歩いてきたこのあたりは、ロンドンの中でも特に観光客が多い繁華街。
中東系の方がとても多いのにびっくりしました。そして、道路をわがもの顔に走っている自転車タクシーにもびっくり。私は初めて見ました。
夜になるとピカピカとしたライトをつけて走っているので、ロンドンにいるとはとても思えません(-_-;) 

せっかくのロンドンの雰囲気がだいなしになっている気がするのですが、市民の方々はどう思っているのでしょう…??  

ホテルまでは、オックスフォード・ストリートをまっすぐ東に歩いていけば着きますが、ぽつぽつと雨が降ってきたので、バスに乗って帰りました。

オイスターカードは便利ですね、電車もバスもこれ一枚。
一定の金額になるとそれ以上はチャージされないというのも、気が楽です。
電車、バス、大いに利用させていただきましたよ~。 

(その15へつづく) 

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2017年10月12日木曜日

9月のイギリス旅行記 その13

ルイスの町からセブンシスターズまでは、30分ほどのドライブです。

途中、これを見つけました! ↓  
山肌に描かれている白馬、わかりますでしょうか。
あとから調べたら、これはhill Figure(ヒル・フィギュア)と呼ばれる丘絵(地上絵)なんだそうです。  

白馬の丘絵といえば、私の大好きな作家ローズマリー・サトクリフの『ケルトの白馬』が思い出されます。
このお話は実在する「アフィントンの白馬」の遺跡をモチーフにしており、ケルト人の若者が丘陵に「アフィントンの白馬」を描くというストーリーです。

舞台になったアフィントンの白馬を一度見たいと思いつつも、実現していなかったので、今回、偶然にこれを見つけた時は、驚きとうれしさに叫んでしまいました(^_^;)  

私が見つけた白馬は「Litlington White Horse(new)」。
1924年に、ジョン・T・エイドが、一晩で彫ったものだそうです。
石灰質の土壌は、丘絵を掘りやすいようですね。こうした、新しく彫られた丘絵は、イギリスの各地にあり、 歴史的な価値はありません。

しかし、サトクリフの小説の舞台になったアフィントンの白馬は、3000年ほど前の、青銅器時代から鉄器時代にかけて作られたものということがわかっています。
馬の女神を崇拝していたケルト人によって造られたという説もあり、サトクリフはそれを小説にしたのですね。

私が見つけたのは新しい丘絵だとはいえ、丘絵というものを今回初めて見た(運転中によく見つけたなと思います(^_^;))のは収穫でした♪  

セブンシスターズとは、辞書によると【英仏海峡にのぞむ、白亜紀の石灰岩の海食崖。切り立った断崖の波打つ断面が、7人の乙女が並び立っているように見えることからその名がついた】  

 「セブンシスターズ・カントリーパーク」として管理されており、ビジターセンターもあります。
駐車料金は、滞在時間によってかわります。自動販売機で希望する滞在時間のチケットを買い、そのチケットを車のフロント部分に、外から見えるように貼ります(さすがに何回もレンタカーを借りて動いているので、この作業には慣れました(^_^;))  

駐車場や、ビジターセンターから、断崖を見ることはできません。一番短いフットパスで、片道少なくとも30分は歩かないと見られないのです。体力にはあまり自信がないので(^_^;) 私は一番短いビーチ・ルート(3・2キロ、往復約1時間)を選びました。  

石灰質特有の植生による湿地帯や草原が広がる、大自然の中を歩いていきます。パークという名前はついてはいますが、このあたり一帯は現役の農業地帯。牛や羊もいます。とても気持ちがいいです。  

奥のほうに見える建物が、ビジターズセンター。
古い農家の建物を再利用しているようで、風景に見事に溶け込んでいます。バードウォッチングをしている人も多くいましたよ。  

目指す白亜の断崖は、はるか向こう、まだ見えません~。  右

側に……白い断崖が…あれです、見えてきました~~~(^。^)y-.。o○  

やっと辿りつきました~(^O^)/ 

あれ、と思った方。はい、そうです、映画のロケ地としてもよく使われています。
最近だと『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』。
青空を背景にした白い崖の写真を撮りたかったけれど…でも、雨が降らなかっただけでもありがたいです、贅沢は言いません(^_^;)  

私のいる場所からは崖の全体像が見えませんが、遠くからの写真を見ると、崖の一つ一つに名前がついていて、7人の姉妹という名前のように、7つの崖があるのがわかります。 (ポッターマニアより転載)  

後ろを振り返ると、こういう風景です↑ 
丘の上に建っているのが沿岸警備隊のコテッジで、このコテッジを通るフットパスを選べば、上の写真のような絶景を一望できるのです。
でもかなり時間がかかるので、今回は諦めましたが…(>_<)  

ロンドンシティ空港までの帰り路は、帰宅ラッシュもなく、あの大混雑していた信号付きラウンドアバウトを通ることもなく、順調でした。
ガソリンスタンドも、空港のすぐそばにありましたし。  

車を返却し、ホテルへ向かいます。
ロンドンシティ空港からDLR(ドッグランズ・ライト・レイルウェイ)でバンク駅へ。
そこでセントラル線に乗り換えて、トッテナムコートロード駅まで。

セントラル線への乗り換えの際、恐れていた階段が……(;O;) 
うわあああ~~~と思っていたら、イギリス紳士が「持ってあげるよ」と言って、さっと、持ってくれました!!神様ぁ!! 

階段はいくつもあったんですが、全部持ってくれて、本当にありがたかったです。  

ホテルは今回初めて利用するところ。トッテナムコート駅から徒歩2分と、とても便利なところにある大きなビジネスホテルでした。
シングルの部屋はとても狭くて、でもロンドンのホテルはこんなものかな、とも思いました。もともと広くない面積をとにかく部屋をたくさん作れ、とばかりに割り振ったという感じですかね(^_^;) 

以前泊まったホテルも同じくらいの狭さだったし。
今回は駅から近いのと、エレベーター(これ、大事!)がある点で評価できます。  

このホテルに三泊し、ロンドンを満喫したのち、日本へ帰ります。
明日とあさって、丸丸二日間、ロンドン散策です! 

(その14へつづく) 

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2017年10月11日水曜日

9月のイギリス旅行記 その12

2017年9月6日(水) 曇り  

エディンバラ空港 ブリティッシュ・エアウェイズ7:35発という早い便に乗るため、宿の朝食は食べられず…(>_<)   

あらかじめネットでオンラインチェックインはしており、国内線なので1時間前に行けばよいとはいうものの、空港まではトラムで約30分、6時頃のトラムには乗らないといけません。5時起きはきつかった~(;一_一)  

ヒースロー空港着は避けたかったため(遠いし、混むから)、初めて、ロンドンシティ空港を利用しました。
ロンドン中心部に一番近いのが、このロンドンシティ空港です。

朝早い便だったからか、全員にサンドイッチと飲み物が出ました! ありがたい!  
エディンバラからロンドンシティ空港まで、約1時間半。

ロンドンシティ空港は、アバディーン空港くらい小さい空港なので、勝手がわからない私のような者にはありがたいです。
降りてすぐにお手洗いに行き、お手洗いを出てすぐのところに荷物レーンがあったのですが、それがあまりにも小さくて(短くて)、まさかそこが私の便の荷物レーンだとは思わず、そのまま外に出てしまいました。

あ!と気づいて引き返しましたが、一度出たら、もう入れません!!!とスタッフ。
でも、スーツケースが…!!!と言うと、持っていってあげるからとにかく出て!!!と強く言われ、そのまま扉を閉じられてしまいました。  

閉じられた扉の前で、じっと待つものの、誰も出てきません。
遅い、遅すぎる!! BAのカウンターに行って、スーツケースが出て来ないんだけど…と言うと、内線で問い合わせてくれて、やっと、私のスーツケースが出てきました。
やれやれ。  

今日、早朝便に乗ったのは、このあと、またレンタカーを借りて遠出しようと思ったためです。
目的地は、イングランド南部のルイス(Lewes)という町と、セブンシスターズ

ロンドンから電車で行く方法も考えましたが、結局は慣れている車(レンタカー)にしました。スコットランドで借りた会社とは違うレンタカー会社ですが、以前利用したことはあります。

私の前には一人しかお客さんがいなかったので、すぐに順番が回ってくるかと思いきや……いつまで待っても、前のお客さんが終わらない…(;一_一) 
スタッフは一人だけ。コーヒーを持って出勤してきたあのおねーさんは中で何をしているんでしょう???  

30分以上待ち、やっと私の番になりました。手続き終了後、目の前まで車を持ってくるから、ここで待っててね、と言われて待っていると、同じスタッフから今度は「これが鍵よ。あそこの駐車場に行って、この番号の車を自分で探してね」と、その場所を指示されました。
なんで? 持ってきてくれるんじゃないの? 仕方なく、スーツケースを引きずって、指示された駐車場まで行って、自分の車の番号を探しますが、見つかりません。何度見てもありません。  

途方に暮れていたら、例のスタッフがやってきて、「車は事務所の前に停まってるから!!!」と言うのです。
はあ~~??? 人をからかっているんでしょうか???馬鹿にされてるのでしょうか???  

またスーツケースをひきずってオフィスまで戻ると、私の借りる車がそこにありました。は~、なんなんでしょ、もう、これだけでどっと疲れました。
せっかく早い便で来たのに、もう1時間以上経過(;O;)  

ナビは、スコットランドで借りた車のナビよりも使いやすく、すぐに郵便番号も入れられたので、早速出発! 

しばらくは快調でしたが、大きなラウンドアバウト前で、大渋滞が起きていました。
まだお昼前なのに、こんなに混む??? 
おまけに初めて見る「信号付きのラウンドアバウト」です。
あっちから、こっちから、どんどんラウンドアバウトにぎゅうぎゅう入ってはくるのですが、なぜか先が詰まっていて動きません。

私は2つ目の出口で出たいのですが、車線変更もできない、出るに出られない。きゃ~どうしよ~~~!! クラクションを鳴らして大声で騒いでいる車もいましたが、気持ちはわかるけど、この状況でいくら騒いでもどうしようもないですよね。

とにかく、冷静に、事故を起こさないように、2つ目の出口で出なくては!絶対に! 
ウインカーを出してがんがん左へ詰めて詰めて、出ました!! やった!!  

そこから先は、スイスイでした。いったい、どこへ向かう道路が詰まっていたのでしょうね…?   

ルイスにはお昼頃に到着。
あらかじめ調べておいた、アンティーク屋さんの裏の駐車場へ。平日でしたが駐車場はいっぱい、運よく私の前で一台出ていったので、そこに停めることができました。  

ルイスは、ノルマン征服後すぐに建てられた古いお城が残る城下町。
坂道に沿ったメインストリート、両側にショップが軒を連ねています。アンティークショップが多い町としても有名です。いくつか見ましたが、購入には至りませんでした。  

無性にフィッシュ・アンド・チップスが食べたくなったので、お店に入って注文。ものすごい量が出てきた……。
酢と塩をかけて食べるのですが、酢が全然酸っぱくないので、じゃばじゃばかけていたら、揚げたてのフライがべしょべしょになってしまった(-_-;) 
食べきれないので、お持ち帰りしました。(今日の夜ごはんになりましたよ(^_^;))    

このあと、セブンシスターズへ向かいます。 

(その13へつづく) 

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2017年10月10日火曜日

9月のイギリス旅行記 その11

2017年9月5日(火) 雨  

昨日の雨がまだ残っていますが、今日も元気に出発。
今日は丸一日、エディンバラです。

ヘイマーケット駅のそばのホテルを取ったのは、ホテルの相場が比較的安いということと、もう一点、行きたかった場所に近かったから。  

行きたかった場所というのは「Dean Village」。  
私がフォローしている「スコットランド・インスタ」に、よく登場するのが、このディーン・ヴィレッジの写真で、あまりの美しさに、エディンバラにこんなところがあったのか!!!と、さらなる興奮を覚えたのでした。  

ディーン・ヴィレッジは、穀物製粉の村として800年以上も続いた、昔の面影を残す歴史的集落だそうで、かつては11の水車と2棟の穀物倉庫があったそうです。

あいにくの雨、朝も早かったからか、人の気配はまったくなく…。静かな村を一目見て、おとぎの国に来たかのような錯覚を覚えました♪  

川沿いは遊歩道になっており、車の通りがない静かで落ち着いた時間を過ごすことができます。晴れていたら、もっとよかったのですが…(>_<)  

このあと、歩いてダウンタウンへ。
今日の目的は、国立スコットランド博物館で開催中の特別展「ボニー・プリンス・チャーリーとジャコバイト展」。  

何回か前のこの旅行記にも書きましたが、ドラマ化された小説『アウトランダー』でも、実在したボニー・プリンス・チャーリー(チャールズ・エドワード・スチュアート)と、ジャコバイト(スチュアート王支持者)は、ストーリーの核となるテーマ。

この展覧会が企画されたのは、もしかして『アウトランダー』のヒットが原因なのではないかと勘ぐっています(^_^;)   

数回前のこの旅行記に書いた、スコットランド女王メアリーの名前はメアリー・スチュアート、スコットランドのスチュアート王家の正当な血筋です。

エリザベス一世は独身のまま亡くなったので、エリザベス一世のあと王位についたのは、エリザベス一世によって斬首されたメアリー女王の息子でした。

こうして、対立していたスコットランドとイングランドは、同じ王をいだく同君連合を成立させます。その後も王位はスチュアート家の流れをくむ者が継承しました。  

しかし、1688年の名誉革命で、スチュアート家のジェームズ二世王は国外追放。スチュアート王支持者はこれに激怒、反乱をおこします。

フランスに逃れたジェームズ二世は復位が叶わぬまま亡くなり、その希望は息子のジェームズに託されました。
しかし、ジェームズも復位が叶わず、その息子(ジェームズ二世の孫)=ボニー・プリンス・チャーリーにゆだねられるのです。

亡命している王を支え、戦ったのが、ジャコバイトたちでした。

ジェームズ二世、息子ジェームズ、その息子チャールズと、ジャコバイトたちはスチュアート王位継承者三世代に渡って復位のために何度も反乱を起こしますが、かなうことはありませんでした……。  

スコットランドの貴族だからといって、全員がスチュアート支持者ではなく、政府(イングランド寄り)側につく者もいます。政府側についているふりをしながら、隠れジャコバイトの貴族もいます。
イングランド対スコットランドという、単純な抗争ではないので、そのあたりも、展覧会に深みとおもしろさをもたらしているのでしょう。  

ギフトコーナーで見つけた、ボニー・プリンス・チャーリーの人形。笑えたので買ってしまいました(^_^;) これで12ポンドもします!高い!!!  

お昼くらいから、雨がやみました。
お昼ごはんは、公園のベンチで昨日の夜の残りをささっと食べて、ショップや古本屋さんなど、目的のものを探してあっちへ、こっちへ。  

どこから見ても迫力のあるエディンバラ城。崖の上にそびえたつ姿はまさに要塞ですね。
今まで何枚も写真に撮っているのに、やっぱり、目の前にするとシャッターを切ってしまう威容です。  

まだバラも咲いていました。  

ロイヤルマイルは相変わらず人でいっぱい。バグパイプ奏者もあちこちに。  

タータンもあちこちにディスプレイされていて、タータン好きの私としてはうれしくてたまりません~!  

ファッション関係のディスプレイでは、タータン・オン・タータンの組み合わせが目立ちました。色合いがごちゃごちゃして、目がちかちかしてしまうのですが、これでいいのかしら??  

夕方、小腹がすいたので、行きたかったティールームへ。
ちょうど窓際の席が空いたので入れましたが、満席状態でした。  

奥まったところにあるタータンショップにも、思い切って入ってみました。なかなかおもしろいお店でした。お土産品も買えました♪  

帰りはヘイマーケットまで、バスに乗ろうかと思いましたが、夕方にはとても天気がよくなったため、歩いて帰ることにしました。
一駅とはいえ、歩くとけっこうかかりました。30分くらいでしょうか…。  

エディンバラにたった一日だけの滞在は、やはりあわただしかったです。
もう一日ステイすればよかったと後悔……(>_<) 

明日はエディンバラを離れ、ロンドンへ移動します。
スコットランドとは今日でお別れ(;_;)/~~~ 

(その12へつづく) 

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