ロンドンツアー日記
2003年、敷地全体がユネスコ世界遺産に登録された「キューガーデン」
東京ドームの約28倍の面積。
3万種以上の植物と、約1万4000本の樹木が植えられ、22万点を超えるボタニカルアートを所蔵する世界最大級の植物園です。
行きたかったところを制覇したかったのです。
英国王室とキューガーデンのお茶会@浜松
一つ一つがものすごーく離れているため、できるだけショートカットで効率的に歩くとしても、かなりの距離を歩くことになりましたが・・・(◎_◎;) がんばりました(笑)

中はカフェレストラン。
ちなみに当時、オランジェリーは加温設備のない建物をいい、加温設備が整っている建物は温室(グリーンハウス)といったそうです。
当初はオランダ風のたたずまいから「ダッチハウス」と呼ばれたそうです。
ジョージ三世とシャーロット妃が「最も小さな宮殿」と呼び愛した家で、1764年の夏の期間を子どもたちと一緒にここで過ごしたそうですよ。
ジョージ三世とシャーロット王妃の肖像画。
シャーロットはドイツからお嫁に来ました。
余談ですが・・・プリンス・エドワード島の名前の由来は、ジョージ三世の四男から。首都シャーロットタウンの名前はこのシャーロット王妃からついたのですよ(^^♪
ジョージ二世とその妃キャロラインの庭園、もうひとつは息子のフレデリック皇太子とオーガスタ妃夫妻の、私的な庭園でした。
この二つの庭園をひとつにしたのが、ジョージ三世です。
現在の名称がRoyal Botanic Gardensと、複数形になっているのはこのため。

窓から見えたお庭。当時上流階級で流行った整形式庭園。


↑ 隅にあったこれは東屋ですね。
『秘密の花園』を書いたフランシス・ホジソン・バーネットが借りたイギリスのマナーハウス(物語の着想を得た庭がある)にも、これとそっくりのレンガ造りの東屋がありました!
(詳しくは拙書『図説英国ファンタジーの世界』(河出書房新社)をご覧ください)

整形式庭園から見たキュー・パレス。
王と王妃は、王室の宮殿としてはかなりこじんまりとしている、このパレスで過ごすのがお好きだったようですね。
次に目指したのはグレート・パゴダ(大仏塔)。

中央の歩道を延々、歩いていくと見えてくるパゴダ。
木々の間から塔の先端が見えますか?
途中で一度、休憩しましたが・・・。
これこれ。
先に訪れたヴィクトリア&アルバートミュージアムで、このパゴダの置物を見たんでした。(展示されていたパゴダの置物は、このグレート・パゴダの建築時より50年ほどあとのもの。シノワズリーというフランス語でも知られるように、中国趣味が、ヨーロッパで流行したのですが、50年たってもまだ中国趣味が続いていたんですねー)
オーガスタ妃はジョージ三世の母ですね。
オーガスタ妃も植物が好きで、庭園を大拡張して異国の植物と薬草を栽培する本格的な植物園を造成しました。
オーガスタ妃の夫が本来なら次の王位を継ぐはずでしたが、早くに他界してしまったため、息子(のちのジョージ三世)が若くして王位を継承することになったのです。
ジョージ三世も母親の影響を受けて大の植物好きだったんですって。
高さ50mの10層構造で、内部に253段の階段を持ちます。
登れますが、さすがに私、疲れ切ってて登る力がありませんでした・・・・このあとまだ行くところがありましたし・・・(根性なし)。
ここから、クイーン・シャーロット・コテージをめざします。
パゴダまで歩いてきた距離に比べればそれほど遠くない距離ですが・・・
すでにもう疲れています(;^_^A

クイーン・シャーロット・コテージは、1770年、ジョージ三世が結婚記念として建てた茅葺のコテージ(写真右奥)。
1818年まで使用されていたそうです。
開館するのは土日祝みたい。せっかく来たのに・・・残念(;O;)

シャクナゲが見事でした。
シャクナゲはヴィクトリア朝に普及し、大人気になった花。
プラントハンターたちがヒマラヤや中国から持ち帰りました。そこから多くの品種が生まれました。
日本では江戸時代に園芸植物としてもてはやされたとか(おお!まさに蔦重の時代!!)。
このコテージまではるばる来まして、目標達成。
あとは戻るのみ。
ため息が出ますが、仕方がありません(^-^;
途中、テンパレート・ハウスがあります。
1859年築。4880㎡と大きなガラスの温室。この時代の温室としては世界最大だそうですよ。

この扉が重いの・・・・。

ヴィクトリア・ゲートからすぐのところにある、キューガーデンのシンボル的温室「パームハウス」
1848年完成。当時世界最先端だったイギリスの工業技術(鉄とガラス)を駆使し、4年の歳月をかけて建てられたガラスの温室。
長さ110m、幅30メートル、高さ19m。
支柱を用いず梁で構造を保つと言う造船技術を用いた躯体は、鉄骨と1万6千枚のガラス板で作られているそうです。
1851年の万博の前に作られているので、この温室建築の技術が、万博のクリスタル・パレス建築に活かされました。

パーム・ハウスの裏側にはローズ・ガーデンがありました。
5月でしたが、だいぶ咲いてました。
ツアーでは、ホテルまでガイドさんと一緒に電車で戻る、となっていましたが、ここで解散希望の方が多かったということで、私もここで解散組みに入りました。
というのも、このそばのお店でアフタヌーンティーをしたかったからです♪
こちらがヴィクトリア・ゲート。最寄り駅から一番近い出入口です。
(つづく)
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浜松、掛川、静岡でさせていただいているお茶会は夏の間、お休みいたします。
10月から再開します。
浜松での10月以降のお茶会の予定です。
10月29日(水) ロンドンのお茶会
ロンドンツアーのお写真をお見せしながらイギリスの魅力をお伝えします。
11月26日(水) ヴォーリズのお茶会
ウィリアム・メレル・ヴォーリズの来日120周年にあたる今年。彼が手がけた建物を中心にその魅力をお伝えします。
両日とも時間は13:30~を予定していますが、ご希望人数が多ければ午前の部も設定いたします。
参加費:2,800円
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