ロンドンツアー日記
メイズ・オブ・オナーのお店でアフタヌーンティーをしたあと、一旦ホテルに戻り、また出かけました。
21時くらいまで明るいので、お店は閉まっていますが、町並み散策はできるのです。
向かったのはチェルシー・フラワーショーの最寄り駅「スローン・スクエア」。
チェルシー・フラワーショーの開催期間(5日間くらいしかない)、町が花で飾られるということを知っていたので、ショーは見れないけど、せっかくその期間にロンドンにいるので、町並みは見たいと思って行きました。
Chelsea in bloom という、チェルシー・フラワーショーを盛り上げる取り組みみたいです。”花いっぱいのチェルシー地区”って意味でしょうかね。
駅を出たところの緑地帯(公園?)はこんなふうにお祭りみたいな装飾がされ、賑わっていました。

生花を使って飾り付けているので、手入れをしていないと日に日に植物に元気がなくなっていく(^-^;
花が散ったり、踏まれたりして悲しい状態のところも実際ありました。
行くなら早いうちに行くのがいいみたい。

こういうフォトスポットは人が並んで激込み。
人が並んでいようが気にせずずっと居座る人たちもいるので、そういう時はちゃんと一声かけるとどけてくれます。
日本人なら、空気を読んでさくっと立ち退きますが、ロンドンの人たちって、空気読めないんですよね。なので、ちゃんと言えば、あら、ごめんなさい、ってどけてくれる。なんなんだか・・・。
YouTubeでChelsea in bloomと検索すれば、網羅した映像をきれいに音楽付きでまとめたサイトがいっぱい出てくるので見てみてください。
以前私がロンドンを訪れた時も、ちょうどチェルシー・フラワーショーの時期で、テレビをつければフラワーショーの様子を放映していました。
一度行ってみたいと思い、今回のツアーがちょうどフラワーショーの時期と重なったので、チケットを見てみたところ、3万円くらいしたので(!)見るのを諦めました(^-^;
3万円出す覚悟は出なかった・・・
チェルシー・フラワーショーは毎年5月の後半の数日間にわたって開催される、世界的に有名なガーデンデザインの祭典。
1913年から開催されています。100年以上の歴史があります。
王室の方々が来場されることでも知られています。
主催者は王立園芸協会(Royal Horticultural Society:略してRHS)。
チェルシー フラワー ショーでは毎年、日本人のガーデナーも活躍していて、有名な方では石原和幸氏がいますね。今年も彼の「茶の庭」が「ショーガーデン」部門で金メダル。同ショーでの石原さんの金メダルは13個目だそうです!すごいですね!
王立園芸協会の前身は、1804年に設立されたロンドン園芸協会(The Horticultural Society of London)。そこが行なったフラワーショーの最初は1827年と、かなり古いんですね。ここから換算すれば、200年近い歴史になりますね。
ロンドン園芸協会は、園芸の改良と実践を目的に、かなり活躍したようです。
協会の創設者の一人に、造園家、植物学者&収集家、建築家で政治家の(どんだけの才能があるのだ・・・)のジョセフ・パクストンがいます。
この人は、ロンドンで1851年に開催された世界初の万博(ロンドン万博)のガラス張りの建物「クリスタル・パレス」を建設した人。
なので王室の方々ともつながりがあり、協会は王室の後援を現在に至るまでずっともらっているんですね(それでロイヤル、と名乗れるのですね)。
RHSチェルシー・フラワー・ショーのHPを見ていたら、興味深い記事を見つけました。
フラワーショーは、新しい植物の発見や交配種の発表の場であり、長い間忘れられていた品種の復活の場でもあった、ということで過去に注目された植物を紹介している記事でした。
1938年に注目された植物に、Lupinus Russell Groupとありました。
私たちがルーピン(ルピナス)と呼んでいる植物です。
DeepLで内容を翻訳すると・・・
著名な植物コレクター、デビッド・ダグラスは1825年にカナダでルピナス・ポリフィルス(ルーピンの学術名)に出会った。彼は日記にこう記している: 「小川のほとりの広大な低地を覆うルピナス・ポリフィルスの壮大さを見過ごすことはできない」。ダグラスがアメリカから標本を持ち帰った85年後、園芸家のジョージ・ラッセルがこの品種の交配を始めた。
1911年、ラッセルはヨークの自分の畑でルーピンの交配を繰り返したが、その結果が展示に耐えうるものだと満足するまで20年を要した。ラッセルは、天然種よりもはるかに大きく、色鮮やかな花穂を持つルーピンを開発した。ラッセルのルーピンは1938年に初めてチェルシー・フラワーショーに出品され、シルバーギルト・フローラ・メダルを受賞した。残念なことに、ラッセルの品種の多くは、ウイルスによって失われたり、自家播種で元の淡い色に戻ってしまった。
なぜルーピンに私が注目したかというと、赤毛のアンの島プリンス・エドワード島の夏の花として、ルーピンが咲き乱れているからです。
しかし、アンの時代(19世紀後半)には咲いていなかった花で、20世紀初頭に導入された、と島の植物をまとめた事典に書いてありました。
その中に、ラッセルの名前もあったんです。
こう書いてあります。
黄色やバラ色の花を咲かせるラッセル・ハイブリッド・ルーピンも見られる。これは、農村部の住民が自分の土地の溝や路地を飾るために植えたものだ。ラッセル・ハイブリッドは、ヨークシャーのジョージ・ラッセルが何年もかけて育種したものだ。
おおーーー!!今までスルーしていたラッセルの名前が、ここでつながりました!!
ラッセルのハイブリッド・ルーピンを島の住民が自分の土地に植えたのが、現在、島中に広がっているということですね!!
もうひとつ、日本人の名前がHPにありました。同じくDLで翻訳。
Rhododendron yakushimanum(1947)
この植物は屋久島の斜面が原産地である。1934年、ライオネル・ド・ロスチャイルドが、日本で最も有名な近代植物育種家の一人である和田耕一郎氏の苗床から標本を入手し、英国に導入した。この植物は1946年にウィスレーに移され、その後のチェルシー・フラワーショーで展示され、1947年には一等賞、2003年にはガーデン功労賞を受賞した。
Rhododendronというのはツツジですね。
キューガーデンで咲き誇っていたシャクナゲととてもよく似ています。どちらもツツジ科なので違いがわかりづらい。でも、見た目や生育環境、開花時期などがよく見ると違うそうですよ。
(つづく)
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浜松、掛川、静岡でさせていただいているお茶会は夏の間、お休みいたします。
10月から再開します。
浜松での10月以降のお茶会の予定です。
10月29日(水) ロンドンのお茶会
ロンドンツアーのお写真をお見せしながらイギリスの魅力をお伝えします。
午前の部は満席、午後の部は残席2席です。
11月26日(水) ヴォーリズのお茶会
ウィリアム・メレル・ヴォーリズの来日120周年にあたる今年。彼が手がけた建物を中心にその魅力をお伝えします。
両日とも時間は13:30~を予定していますが、ご希望人数が多ければ午前の部も設定いたします。
参加費:2,800円
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