2025年8月1日金曜日

ロンドンツアー日記その10 チェルシー・イン・ブルーム

 ロンドンツアー日記







メイズ・オブ・オナーのお店でアフタヌーンティーをしたあと、一旦ホテルに戻り、また出かけました。
21時くらいまで明るいので、お店は閉まっていますが、町並み散策はできるのです。

向かったのはチェルシー・フラワーショーの最寄り駅「スローン・スクエア」。

チェルシー・フラワーショーの開催期間(5日間くらいしかない)、町が花で飾られるということを知っていたので、ショーは見れないけど、せっかくその期間にロンドンにいるので、町並みは見たいと思って行きました。
Chelsea in bloom  という、チェルシー・フラワーショーを盛り上げる取り組みみたいです。”花いっぱいのチェルシー地区”って意味でしょうかね。




駅を出たところの緑地帯(公園?)はこんなふうにお祭りみたいな装飾がされ、賑わっていました。






生花を使って飾り付けているので、手入れをしていないと日に日に植物に元気がなくなっていく(^-^; 
花が散ったり、踏まれたりして悲しい状態のところも実際ありました。
行くなら早いうちに行くのがいいみたい。







あとから知りましたが(^-^; チェルシー・イン・ブルームには毎年テーマがあるそうで、今年2025年のテーマは”Flowers in Fashion”
ファッションにおける花 



























こういうフォトスポットは人が並んで激込み。
人が並んでいようが気にせずずっと居座る人たちもいるので、そういう時はちゃんと一声かけるとどけてくれます。
日本人なら、空気を読んでさくっと立ち退きますが、ロンドンの人たちって、空気読めないんですよね。なので、ちゃんと言えば、あら、ごめんなさい、ってどけてくれる。なんなんだか・・・。

私が撮ったのはごく一部。
YouTubeでChelsea in bloomと検索すれば、網羅した映像をきれいに音楽付きでまとめたサイトがいっぱい出てくるので見てみてください。

さて、チェルシー・フラワーショー。

以前私がロンドンを訪れた時も、ちょうどチェルシー・フラワーショーの時期で、テレビをつければフラワーショーの様子を放映していました。

一度行ってみたいと思い、今回のツアーがちょうどフラワーショーの時期と重なったので、チケットを見てみたところ、3万円くらいしたので(!)見るのを諦めました(^-^;
3万円出す覚悟は出なかった・・・

チェルシー・フラワーショーは毎年5月の後半の数日間にわたって開催される、世界的に有名なガーデンデザインの祭典。
1913年から開催されています。100年以上の歴史があります。
王室の方々が来場されることでも知られています。
主催者は王立園芸協会(Royal Horticultural Society:略してRHS)。

チェルシー フラワー ショーでは毎年、日本人のガーデナーも活躍していて、有名な方では石原和幸氏がいますね。今年も彼の「茶の庭」が「ショーガーデン」部門で金メダル。同ショーでの石原さんの金メダルは13個目だそうです!すごいですね!


王立園芸協会の前身は、1804年に設立されたロンドン園芸協会(The Horticultural Society of London)。そこが行なったフラワーショーの最初は1827年と、かなり古いんですね。ここから換算すれば、200年近い歴史になりますね。

ロンドン園芸協会は、園芸の改良と実践を目的に、かなり活躍したようです。

協会の創設者の一人に、造園家、植物学者&収集家、建築家で政治家の(どんだけの才能があるのだ・・・)のジョセフ・パクストンがいます。
この人は、ロンドンで1851年に開催された世界初の万博(ロンドン万博)のガラス張りの建物「クリスタル・パレス」を建設した人。
なので王室の方々ともつながりがあり、協会は王室の後援を現在に至るまでずっともらっているんですね(それでロイヤル、と名乗れるのですね)。

RHSチェルシー・フラワー・ショーのHPを見ていたら、興味深い記事を見つけました。

フラワーショーは、新しい植物の発見や交配種の発表の場であり、長い間忘れられていた品種の復活の場でもあった、ということで過去に注目された植物を紹介している記事でした。


1938年に注目された植物に、Lupinus Russell Groupとありました。

私たちがルーピン(ルピナス)と呼んでいる植物です。

DeepLで内容を翻訳すると・・・

著名な植物コレクター、デビッド・ダグラスは1825年にカナダでルピナス・ポリフィルス(ルーピンの学術名)に出会った。彼は日記にこう記している: 「小川のほとりの広大な低地を覆うルピナス・ポリフィルスの壮大さを見過ごすことはできない」。ダグラスがアメリカから標本を持ち帰った85年後、園芸家のジョージ・ラッセルがこの品種の交配を始めた。

1911年、ラッセルはヨークの自分の畑でルーピンの交配を繰り返したが、その結果が展示に耐えうるものだと満足するまで20年を要した。ラッセルは、天然種よりもはるかに大きく、色鮮やかな花穂を持つルーピンを開発した。ラッセルのルーピンは1938年に初めてチェルシー・フラワーショーに出品され、シルバーギルト・フローラ・メダルを受賞した。残念なことに、ラッセルの品種の多くは、ウイルスによって失われたり、自家播種で元の淡い色に戻ってしまった。


なぜルーピンに私が注目したかというと、赤毛のアンの島プリンス・エドワード島の夏の花として、ルーピンが咲き乱れているからです。

しかし、アンの時代(19世紀後半)には咲いていなかった花で、20世紀初頭に導入された、と島の植物をまとめた事典に書いてありました。
その中に、ラッセルの名前もあったんです。

こう書いてあります。

黄色やバラ色の花を咲かせるラッセル・ハイブリッド・ルーピンも見られる。これは、農村部の住民が自分の土地の溝や路地を飾るために植えたものだ。ラッセル・ハイブリッドは、ヨークシャーのジョージ・ラッセルが何年もかけて育種したものだ。

おおーーー!!今までスルーしていたラッセルの名前が、ここでつながりました!!

ラッセルのハイブリッド・ルーピンを島の住民が自分の土地に植えたのが、現在、島中に広がっているということですね!!


もうひとつ、日本人の名前がHPにありました。同じくDLで翻訳。

Rhododendron yakushimanum(1947)

この植物は屋久島の斜面が原産地である。1934年、ライオネル・ド・ロスチャイルドが、日本で最も有名な近代植物育種家の一人である和田耕一郎氏の苗床から標本を入手し、英国に導入した。この植物は1946年にウィスレーに移され、その後のチェルシー・フラワーショーで展示され、1947年には一等賞、2003年にはガーデン功労賞を受賞した。

Rhododendronというのはツツジですね。

キューガーデンで咲き誇っていたシャクナゲととてもよく似ています。どちらもツツジ科なので違いがわかりづらい。でも、見た目や生育環境、開花時期などがよく見ると違うそうですよ。

(つづく)


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浜松、掛川、静岡でさせていただいているお茶会は夏の間、お休みいたします。
10月から再開します。
浜松での10月以降のお茶会の予定です。


10月29日(水) ロンドンのお茶会
ロンドンツアーのお写真をお見せしながらイギリスの魅力をお伝えします。
午前の部は満席、午後の部は残席2席です。



11月26日(水) ヴォーリズのお茶会
ウィリアム・メレル・ヴォーリズの来日120周年にあたる今年。彼が手がけた建物を中心にその魅力をお伝えします。

両日とも時間は13:30~を予定していますが、ご希望人数が多ければ午前の部も設定いたします。
参加費:2,800円


お申込み、本のお申込等のお問合せは奥田あてに!

こちらからどうぞ(goole form) 。返信はパソコンのフリーアドレスになります。受信拒否設定されていると返信メールが届かないので、数日たっても返信がない場合はお手数ですが設定を変更されるなど、お客様のほうで対処お願いします。
こちらからメールをしないということはございません。
携帯メールを使って送られてこられた方への私の返信がブロックされる例が多発しています。こちらでは対処のしようがありませんので、ご自身の設定を確認お願いします。
メールアドレスの入力ミス(打ち間違い)も過去ございました。再度フォームから入力をしてみていただくのも一案です。


これまで出版していただいた本がどんどん絶版になっています。原料高で増刷もないとのことです。新品でまだ購入できる本をまとめてあります。サインもいたしますのでご希望の方は ↑ からご連絡くださいね。


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2025年7月29日火曜日

ロンドンツアー日記その9 メイズオブオナーのアフタヌーンティー



着きました。こちらが「ニューエンズ」という名前の有名なお店です。
でかでかとThe Original Maids of Honour と書いてあるので、それがお店の名前だと思っちゃいましたよ(;^_^A

いや、もう、これぞイギリス!って店構えじゃないですか~~~。
入る前からテンションあがります(≧▽≦)




「メイズ・オブ・オナー」というのは、女王や王妃に仕える若い侍女のことをさします。
しかし、これがお菓子の名前になっているんです。小さなタルトです。
なぜ、侍女の名前がお菓子になったのか?

お店のHPからまとめると。
 
1509年から1547年までイングランド王だったヘンリー8世が、アン・ブーリンとそのメイズ・オブ・オナーたちが銀の皿に盛られたタルトを食べているところに出くわした。それを食べた王は”口の中でとろける”感覚に大喜びし、レシピを没収してリッチモンド宮殿の鍵のかかった鉄の箱におさめ口外しないようにした。

さらにある記述によると、秘密のレシピを守るため、タルトを発明した不幸なメイドは宮殿の敷地内に幽閉され、ヘンリー王と王室の者だけのために美味しいタルトを作るよう命じられたという!

年月は流れ、18世紀初頭にはリッチモンドのパン屋にレシピが流れていたとのこと。この時、小さなタルト(メイズ・オブ・オナー)はリッチモンドの名物菓子の一つになっていた。

初代「メイズ・オブ・オナー」(パン屋)で働いていたロバート・ニューエンズという若者がのちに独立して自分の店を持った。
その息子アルフレッドが現在の場所に1850年にお店を開き(つまり、ここね)、すでに秘伝となっていたメイズ・オブ・オナーのレシピを受け継いだ。

アルフレッドの息子ジョンがお店を引き継いだが、第二次世界大戦中の爆撃で甚大な被害を受ける。しかし、ジョンの息子ピーターがお店を再建。

現在のお店は1940年代末の改装によるものなのですね。
家族がレシピを受け継いでくれたおかげで、今も食べることができているメイズ・オブ・オナー。
ヘンリー8世が食べたものと同じレシピかどうかは不明ですが、とにかく18世紀初頭に食べられていたのと同じタルトが食べられるというのは確かです。




天井が低いです。私も友達もちんまりしているので全然違和感ないですが(笑)
大ぶりの人には狭い感じがするかもしれません。

まあ、でも、ロンドンの地下鉄も狭くて小さいから、慣れてるのかな??





人気店なので、アフタヌーンティーは予約して行きました。
人のいない時に写真を撮っていますが、けっこう賑わっていましたよ。

どの席に座ってもいいですよ、と言われて迷う私たち(;^_^A
暖炉の前の席にしました。




アフタヌーンティーはお菓子と紅茶が選べます。!(^^)!
お菓子はもちろん、メイズ・オブ・オナーですよね!
しかし、しかし・・・メイズ・オブ・オナーは売り切れてしまったというんです!!( ;∀;)
まじですか・・・残しておいてと、予約の時に頼んでおかなくちゃいけなかったわけですか!!!

あまりに気落ちする私たちに、スタッフの方が「1個なら・・・」と。
もしかしてスタッフの方が自分用に取っておいたものを分けてくれたのかもしれません。

ありがたく、1個でいいので、メイズ・オブ・オナーをお願いします!と言いましたよ!(^^)!
それを食べずに日本に帰れませんって。ここで遠慮はしません(^-^;



↑ 右側がメイズ・オブ・オナー。
さくっとしてあっという間に溶けていきました。友達と分け合ったので半分。一口で消えました(笑)


もう一つのお菓子は、ショーケースに並ぶお菓子から悩みに悩んで、アップル・クランブルにしました。
こちらもおいしかったです。


 

スコーンはプレーンとレーズン。
私、スコーンはプレーンが好きなのでプレーン2つがよかったわ・・・。それも、言えば変えてくれたのかな??
レーズンってスコーンに合わないって思うのは私だけでしょうか・・・。



お昼(二階建てバスのアフタヌーンティー)をほとんど食べていなかった(酔い止め防止のため)のと、キューガーデンを1万歩以上歩き回ったおかげで(?)、私はスコーン1個だけ残してあとは食べれました。




茶器はスポート社のブルー・イタリアンでした。

18世紀、ブルー&ホワイトの食器は当時流行していたシノワズリ(中国趣味)の影響もあってとても人気がありましたが、イギリスには中国ほど質の高い陶器を作る技術がありませんでした。
しかしスポードは挑戦を続け、1784年ごろに銅板転写による下絵付けの技法を開発。これによりブルー&ホワイトの「ウィローパターン」の陶器が誕生するのです。
(先に訪れたヴィクトリア&アルバートミュージアムに展示してあったウィロー・パターンのお皿はスポードのものでした。こちらの日記に書いていますので読んでくださいね)

ブルー・イタリアンは、名前の通り、描かれているのはイタリアの風景ですが、縁のデザインはとてもオリエンタル。東洋と西洋の融合したデザインですよね。

私はブルー&ホワイトの茶器には興味はなかったのですが、翌日この茶器を購入することになるのです。

(つづく)


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2025年7月28日月曜日

「赤毛のアン グリーンゲーブルズへの道」観てきました♪

今日7月28日は、私の誕生日。
記念すべき日、シネマイーラさんで「赤毛のアン グリーンゲーブルズへの道」を観てきました♪





1979年にテレビアニメとして放映されたものを、高畑勲監督が劇場版として再編集したもの。
すでに各地で上映されているリバイバルです。
浜松での上映が最後(?)なのかな???

全50話あるテレビシリーズの1~6話をまとめ、アンが孤児院からカスバート家に引き取られてくるまでが描かれています。




来場記念のポストカードをいただきました。
ポストカードの左上に「世界名作劇場50周年」と書いてあります。
そう、今年はアニメの世界名作劇場の放映開始から50周年に当たるんですね。
ちなみに、第一作目は何だったか覚えてますか??→「フランダースの犬」です!!


私、アニメ赤毛のアンのDVDコレクション(写真)を持っているのです。持っていると、いつでも観れると思って実は観れていないんです(;^_^A
リアルタイムでは観ていましたが・・・
なので、アニメの赤毛のアンをじっくり、ゆっくり、何十年ぶりに見たでしょう。
それもあって、初めて観るみたいに新鮮でした!

このアニメの公式HPには、高畑さんが劇場版を作るいきさつが書かれてあります。
総集編みたいにして劇場版にしませんかというお声がかかった時、高畑さんはもともと劇場版として製作していないものを劇場版にするのはいやだったそうです。

でも、アンがグリーンゲーブルズへやってくるまでの部分をまとめたら時間的にうまくまとまるだろうということで、ほとんど編集せずにまとまった、と書いてあります(^^;

3か月くらいでどんどん新しいアニメに代わる現代からすれば、一年かけて一つのアニメを放送するというのは信じられないことかもしれませんね。
全50話ですから、とてもとても丁寧に、原作に忠実にしながらもオリジナリティを入れて構成している。
ですから、アンがグリーンゲーブルズに来るまでで6話使っているので、ゆっくりと話が進行していくのが、19世紀後半の時間軸に合っている気がして、とても気持ちがよかった。

しかも、アンが話さない場面の間、とか、原作にはないセリフとか、ああ、ここでこんなふうに演出してアンの心情を表現したのか!と感動する場面もあり、とても50年近く前の作品とは思えないほどの質の高さに改めて感激しました。
ロケハンが行なわれていたこともあり、背景も美しい(≧▽≦)

やはり、いい作品だなと再認識しました。

現在、新たに制作されたアンのアニメがNHKで放送されています。対象は現在の子どもたちなので、絵も声優さんも現代に合わせている。原作に忠実とはいえませんが(つっこみどころは満載(^^;)、それはそれで新たな若いファンを増やすことに成功していることでしょう。
どちらも、それぞれにいい面があります。
本離れと言われて久しい今、名作といわれるお話が忘れ去られてしまうことが一番悲しい。
アンの魅力が今後もたくさんの人に伝わっていくことが何よりと思っています。

アニメで感動したら、ぜひ、私の本を補足として読んでみてください!!


3冊、販売していただいています!上映は8月7日まで!!!
時間は午前です。

この数日後、『ジブリの風景 ~高畑勲・宮崎駿監督の出発点に出会う旅~』というDVDの「アルプスの少女ハイジ」と「赤毛のアン」の回を観ました(レンタルで)。
これは2011年に「コクリコ坂から」公開記念で製作されたテレビ番組を再構成したものだそうです。
ハイジとアンの製作スタッフが、舞台になった場所をロケハンしてインスピレーションを受けた場所を訪ねるというもの。旅人は知花くららさん。

アンの舞台はもちろんプリンス・エドワード島です。

ちょうど劇場版アニメを見たばかりだったこともあり、おもしろく観ました。

「ハウル」と「魔女の宅急便」のロケハンがされた場所を訪ねる回も観ました。スウェーデンとフランス。素敵な町並みでした。いつか行ってみたいと夢がふくらみました。



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2025年7月25日金曜日

ロンドンツアー日記その8 キューガーデン

  ロンドンツアー日記





その7 二階建てバスでアフタヌーンティー



2003年、敷地全体がユネスコ世界遺産に登録された「キューガーデン」
東京ドームの約28倍の面積。
3万種以上の植物と、約1万4000本の樹木が植えられ、22万点を超えるボタニカルアートを所蔵する世界最大級の植物園です。


キューガーデンではガイドさんが一部ですがガイドしてくださり、そのあと自由行動でした。ほとんどの方がガイドさんについていかれましたが、私は一人、離れました(;^_^A

行きたかったところを制覇したかったのです。
2021年と2023年に静岡市美術館で開催された、英国王室とキューガーデンに関する展覧会に合わせてお茶会を企画し、キューガーデンを愛したジョージ三世とシャーロッタ王妃についてお話をさせていただき、お二人ゆかりの場所は絶対に見たかったのです。






英国王室とキューガーデンのお茶会@浜松



内部が見学できる施設は16時に閉まってしまうので、早く行かないと!と焦っていたのでした。
一つ一つがものすごーく離れているため、できるだけショートカットで効率的に歩くとしても、かなりの距離を歩くことになりましたが・・・(◎_◎;) がんばりました(笑)




こちらはオランジェリー。先の日記に書いた、ケンジントン宮殿のオランジェリーと同じように、熱帯の果物を育てるために建てられたもの。




築年はこちらのほうが古く、1761年築。「1761」の数字が見えます。
当時とまったく同じではないですが、当時の古典様式(ギリシャやローマなどの古代建築の要素を取り入れた建築様式)が残っています。




中はカフェレストラン。
ちなみに当時、オランジェリーは加温設備のない建物をいい、加温設備が整っている建物は温室(グリーンハウス)といったそうです。




オランジェリーのすぐそばにあるのが「キュー・パレス」
ここは内部を見たかったので、閉館する前にと、いのいちばんに行きました。

1631年築ですが、現在の姿になったのは1802年。
当初はオランダ風のたたずまいから「ダッチハウス」と呼ばれたそうです。
ジョージ三世とシャーロット妃が「最も小さな宮殿」と呼び愛した家で、1764年の夏の期間を子どもたちと一緒にここで過ごしたそうですよ。



ジョージ三世とシャーロット王妃の肖像画。
シャーロットはドイツからお嫁に来ました。

余談ですが・・・プリンス・エドワード島の名前の由来は、ジョージ三世の四男から。首都シャーロットタウンの名前はこのシャーロット王妃からついたのですよ(^^♪

キューはもともと、ふたつの別々の、私設王室庭園でした。
ジョージ二世とその妃キャロラインの庭園、もうひとつは息子のフレデリック皇太子とオーガスタ妃夫妻の、私的な庭園でした。

この二つの庭園をひとつにしたのが、ジョージ三世です。
現在の名称がRoyal Botanic Gardensと、複数形になっているのはこのため。



館内には当時の暮らしがわかるしつらえがされています。






二人とも質素な食事を心がけ、太っていなかったそうです。




窓から見えたお庭。当時上流階級で流行った整形式庭園。




整形式庭園の横にはハーバル・ガーデン。
キュー宮殿が建てられた当時、英国はハーブの全盛期。当時出版されたハーブ図鑑に登場するハーブが植えられている、と案内板にありました。




キングサリのトンネル。黄色の花房がちょっと見えます。








↑ 隅にあったこれは東屋ですね。
『秘密の花園』を書いたフランシス・ホジソン・バーネットが借りたイギリスのマナーハウス(物語の着想を得た庭がある)にも、これとそっくりのレンガ造りの東屋がありました!
(詳しくは拙書『図説英国ファンタジーの世界』(河出書房新社)をご覧ください)





整形式庭園から見たキュー・パレス。
王と王妃は、王室の宮殿としてはかなりこじんまりとしている、このパレスで過ごすのがお好きだったようですね。


次に目指したのはグレート・パゴダ(大仏塔)。




中央の歩道を延々、歩いていくと見えてくるパゴダ。
木々の間から塔の先端が見えますか?
点のように小さいパゴダが、歩を進めるにつれだんだん近くなってくると自分の努力が(笑) 報われたようで元気が湧いてきます(^-^;

途中で一度、休憩しましたが・・・。



これこれ。
先に訪れたヴィクトリア&アルバートミュージアムで、このパゴダの置物を見たんでした。(展示されていたパゴダの置物は、このグレート・パゴダの建築時より50年ほどあとのもの。シノワズリーというフランス語でも知られるように、中国趣味が、ヨーロッパで流行したのですが、50年たってもまだ中国趣味が続いていたんですねー)




グレート・パゴダは1762年築。
先に見たオランジュリーやこのパゴダは、異国情緒を添えるフォリー(庭園装飾用の建物)として建てられたのですが、オーガスタ妃の希望で作らたんだそうです。

オーガスタ妃はジョージ三世の母ですね。
オーガスタ妃も植物が好きで、庭園を大拡張して異国の植物と薬草を栽培する本格的な植物園を造成しました。

オーガスタ妃の夫が本来なら次の王位を継ぐはずでしたが、早くに他界してしまったため、息子(のちのジョージ三世)が若くして王位を継承することになったのです。
ジョージ三世も母親の影響を受けて大の植物好きだったんですって。

グレート・パゴダは八角形の塔で、建築当時はヨーロッパで最も本格的な中国式の建物だったそう。
高さ50mの10層構造で、内部に253段の階段を持ちます。
登れますが、さすがに私、疲れ切ってて登る力がありませんでした・・・・このあとまだ行くところがありましたし・・・(根性なし)。




この花が満開でこぼれんばかりでした。これ、サンザシですよね?


ここから、クイーン・シャーロット・コテージをめざします。
パゴダまで歩いてきた距離に比べればそれほど遠くない距離ですが・・・
すでにもう疲れています(;^_^A




こんな外れまで来る人は私くらいだろうと思っていたら、一組、いました。なんて奇特な。




クイーン・シャーロット・コテージは、1770年、ジョージ三世が結婚記念として建てた茅葺のコテージ(写真右奥)。
1818年まで使用されていたそうです。
開館するのは土日祝みたい。せっかく来たのに・・・残念(;O;)




シャクナゲが見事でした。
シャクナゲはヴィクトリア朝に普及し、大人気になった花。
プラントハンターたちがヒマラヤや中国から持ち帰りました。そこから多くの品種が生まれました。
日本では江戸時代に園芸植物としてもてはやされたとか(おお!まさに蔦重の時代!!)。

このコテージまではるばる来まして、目標達成。
あとは戻るのみ。



ヴィクトリア・ゲート(ショップやカフェがある中心的ゲートで鉄道駅の最寄り)までまた歩いて戻るのか~~~~(+_+)
ため息が出ますが、仕方がありません(^-^;

途中、テンパレート・ハウスがあります。
1859年築。4880㎡と大きなガラスの温室。この時代の温室としては世界最大だそうですよ。




この扉が重いの・・・・。



歩いて歩いて汗をかいているので、温室の中が暑すぎる・・・。すぐに出ました。





テンパレート・ハウス(上の写真の奥)から戻る途中、かわいい庭園がありました。

ここから延々と、ヴィクトリア・ゲートまで歩きます。もうへとへと・・・




ヴィクトリア・ゲートからすぐのところにある、キューガーデンのシンボル的温室「パームハウス」
1848年完成。当時世界最先端だったイギリスの工業技術(鉄とガラス)を駆使し、4年の歳月をかけて建てられたガラスの温室。
長さ110m、幅30メートル、高さ19m。
支柱を用いず梁で構造を保つと言う造船技術を用いた躯体は、鉄骨と1万6千枚のガラス板で作られているそうです。
1851年の万博の前に作られているので、この温室建築の技術が、万博のクリスタル・パレス建築に活かされました。




パーム・ハウスの裏側にはローズ・ガーデンがありました。
5月でしたが、だいぶ咲いてました。






初めて遭遇、生ロビン♪♪

ショップで友達と落ち合い、次の目的地へ。
ツアーでは、ホテルまでガイドさんと一緒に電車で戻る、となっていましたが、ここで解散希望の方が多かったということで、私もここで解散組みに入りました。

というのも、このそばのお店でアフタヌーンティーをしたかったからです♪



こちらがヴィクトリア・ゲート。最寄り駅から一番近い出入口です。

このゲートを出て左へ歩いていくと、目的のお店が見えてきます。

(つづく)


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