2025年5月15日木曜日

躍動するアジア陶磁@浜松市美術館

ゴールデンウィーク、家にこもっていましたが、どうしても聞きたい講演会があり、六日に浜松市美術館へ行ってきました。
4連休の最後、この日だけ雨だったんですよね。でも雨の美術館も落ち着いていて好きです。




「躍動するアジア陶磁 ~町田市立博物館所蔵の名品から~」

この日は町田市立博物館学芸員の荒井崇之さんの講演会がありそれを聞きに行きました。
タイトルは”アジアの陶磁器、2000年の歴史をいっきに見る!”

展覧会を見るだけでなく、こうした講演会を聞くとより展示がおもしろく味わえます。

町田市立博物館は閉館し、2029年にあらたな美術館として生まれ変わるそうです。あたらしい美術館ができるまで、収蔵品を貸し出して、この展示会が実現したとのこと。

あまり知られていませんが、町田市立博物館は優れた東南アジアの陶磁器をたくさん所蔵しているとのこと。

今回の展示では、黎明期、淡緑と褐色の造形、色の競演、多彩な青磁、黒の表現、多彩の美と、色を軸に進んでいきます。




「青磁鳥形水注」タイ・スコータイ~アユタヤ朝(15世紀)

全作品撮影OK。といっても、撮影している人は少なくて、私のカメラ音がやけに響く(笑)
悪いことをしているような罪悪感がひしひしと(;^_^A

興味がないとただの古い焼き物になってしまいますが、実際に見て、これはすてき、と思うものはやっぱり写真に撮ってしまいます。
実際の色がきれいには出ませんけれど、すぐに忘れてしまうので(^^; 覚え書きですよね。



ミャンマー 青磁刻線文盤。15~16世紀。宇宙のようにも見える微妙で奥深い青磁釉が特徴。




黒が印象的な龍の壷(中国)。14世紀。鉄を多く含む顔料を使うことで黒が表現されている。




中国の明年間の官営窯場で焼かれた青花束蓮文盤。純白の素地に上質のコバルトで描かれたもの。





七宝焼きの陶磁器バージョン。これも中国の明年間。これ、本当にきれいでした。




青花犬型容器。ベトナム。15~16世紀。
動物を模した陶磁器がやっぱりかわいいな。





青花猫型容器。ベトナム。15~16世紀。ベトナムの干支には猫年があるそうです。これ、猫ですって。ぴーんと背筋を伸ばしている犬とは対照的ですね。




黒褐釉象型壷。クメール 12~13世紀。
クメールの陶磁器が興味深かった。




これもクメール。黒褐釉兎型壷。12~13世紀。
小さく見えますが、意外に大きかった。チラシに大きく使われているのが右の褐色の兎さん。

石灰を入れる容器だったのでは、とのこと。




正面から見るとこんな感じ。動物をデフォルメしてユーモラスに表現するのがクメールの特徴のよう。



肘をまげて手のひらを口元で合わせている。どんだけ腕が長いんだ!?
でもおちゃめな恰好ですよね。憎めない・・・

講演会はアジアの陶磁器をタテとヨコの視点から見る、
俯瞰することで見えてくるおもしろさについてお話くださいました。
焼き物が誕生し、先端をいっていた中国。その中国から東南アジアへ広がり、さらに民族の移動や美意識の流行を受けてさまざまなスタイルの陶磁器が生み出されて行った。あたかも一つの種が飛来し、枝を伸ばし、花を咲かせていくような躍動する陶磁のダイナミズムとその背景にある歴史に思いを馳せていただきたい、という荒井氏のお話は本当におもしろかったです。

個人的にはクメールの陶磁器が好みです。
ベトナムの陶磁が中国の影響をとても受けていて、かつ品質もよかったというのも驚きでした。

6月22日まで開催されていますのでご興味のある方はぜひ行ってみてくださいね。


さて、今後のお茶会のお知らせをいたします♪


****星の王子さまのお茶会****

「星の王子さま」のお話を読んだことございますか?
作者はどんな人? どんなお話?
知っているようで知らない星の王子さまを掘り下げます。

掛川市、浜松市で2回、開催いたします。お申込みお待ちしています(*^▽^*)

@掛川市

2025年5月18日(日)13:30~15:00 残席あり
場所 カフェ&サロンSerendipity(静岡県掛川市大多郎39)
参加費 2,800円(セミナー・紅茶・菓子すべて込み)駐車場あり 公共交通機関でお越しの方はご連絡ください。

@浜松市
2025年7月23日(水)13:30~15:00 残席あり
場所 浜松市中央区入野
参加費 2,800円(セミナー・紅茶・菓子すべて込み)駐車場あり


****英国のアフタヌーンティーを味わおう@浜松****

二段、三段トレイを実際に使って英国のアフタヌーンティーをいただきます。アフタヌーンティーとは?その歴史やマナーなどについてもお話します。

2025年6月25日(水)
午前の部 10:00~11:30 残席2
午後の部 13:30~15:00 満席
場所:浜松市中央区入野
参加費:3,300円(紅茶、アフタヌーンティー付き)駐車場あり


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これまで出版していただいた本がどんどん絶版になっています。原料高で増刷もないとのことです。新品でまだ購入できる本をまとめてあります。サインもいたしますのでご希望の方は ↑ からご連絡くださいね。


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