有名な“百段雛まつり”の時期とちょうどぶつかったからで、百段雛まつりに行った友人から、とてもよかった、一度は行ったほうがいいよと聞いていたからです。
百段階段というのは、目黒雅叙園(ホテル・レストラン・結婚式場などが合わさった複合施設)の、古い建物の中にある階段のこと。
本当の段数は99段なのですが、“百段階段”と呼ばれています(なぜそう呼ばれるかを知ると、当時の人々の思いがよくわかります)。
古い建物は、昭和3年に料亭「雅叙園」として建てられたそう。
広大な敷地の中に7号館まであったとのことで、壁にかけられていた当時の様子(絵)を見ると、料亭という固定観念を超えた大きさと豪華さがあったことがわかります。
現在残っているのは旧3号館のみ。東京都指定有形文化財となっています。
内部の写真撮影が禁止なので、お見せできる写真がないのですが、目黒雅叙園の百段階段のサイトを見ていただければ、その様子がわかりますよ。
同じ装飾の部屋はなく、本当にすばらしいです。
このサイトからの説明文、抜粋。
「食事を楽しみ、晴れやかな宴が行われた7部屋を、99段の長い階段廊下が繋いでいます。 階段は厚さ約5cmのケヤキ板を使用。 階段で結ばれた各部屋はそれぞれ趣向が異なり、各部屋の天井や欄間には、当時屈指の著名な画家達が創り上げた美の世界が描かれています。"昭和の竜宮城"と呼ばれた当時の目黒雅叙園の建物の特徴は、装飾の破格な豪華さにあります。 最近の研究によると、その豪華な装飾は桃山風、更には日光東照宮の系列、あるいは歌舞伎などに見られる江戸文化に属するものとも言え、なかでも「百段階段」はその装飾の美しさから見ても、伝統的な美意識の最高到達点を示すものとされています。」
この歴史を誇る場所を借りてイベントが開かれていて、特に今年が8回目となる“雛まつり”企画が有名です。
偶然とはいえ、雛まつり展示期間中に行けてラッキーでした。
とはいえ、平日だというのに、長蛇の列。人、人、人……。
美術館並みの混雑です。
それをのぞけば、建物自体もすばらしいうえ、各部屋に展示してあるお雛様もすばらしく、時間をかけてでも見る価値のある、感動ものの企画でした。
今年の雛まつりのテーマは「九州ひな紀行」。
九州はひなの国ともいわれるくらい、お雛様は春の風物詩。お雛様を通じてその土地の歴史や文化を知ることができるので、観光のテーマとする方も多いですよね。
有力な諸大名がいた九州には、名藩ゆかりの雛人形の名品が今も各地に伝えられています。今回はそんな九州7県から、総数1,000点を超える名品が一堂に会しました。
九州へ行かなくても、この百段階段に九州各地のお雛様が集結しているとは、なんとありがたいこと。見応えがあり、夢の国のようです。
朝ドラ『花子とアン』で有名になった炭鉱王・伊藤伝衛門の屋敷からやってきた500体の人形は、「雛が見た日本のまつり」というテーマで座敷を埋め尽くすほどぎっしりと並んでいて、ひゃ~すごい~~の一言でした。
伝衛門に嫁いだ柳原白蓮が愛した有職雛は通常は非公開、今回は特別に公開されていましたよ!!
さらに、白蓮の友人だった村岡花子(『赤毛のアン』を日本で初めて翻訳した女性翻訳家)ゆかりの雛人形と雛道具も特別展示されていたんです!
一目ぼれで手に入れたと書かれてあったその雛人形と雛道具、花子さんのお人柄が偲ばれるような、小ささと愛らしさ。しばらく見入ってしまいました。
まさにアン好きな私のために(そんなことあるわけない!!けど(~_~;))用意してくれていたと思えるほどの、アンつながりの展示に興奮~(*^。^*)
いつもは図録は買わないんですが、今回は買ってしまいましたよ。
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