2020年1月12日日曜日

長崎・佐賀旅行⑤ 有田

長崎・佐賀旅行ハウステンボス編はこちら。



長崎・佐賀旅行 有田編(その4)

有田陶磁器まつりは、春(GW中)と秋の、年2回行われ、春の方が規模が大きく、秋は春に比べると混雑も少なめ、とネットに書いてありました。

もともと混雑するところは好きではないので秋に来たわけですが(それも平日狙いで(^^;)、秋は紅葉の時期でもあり、わざわざ紅葉を見に出かけることもない私にとっては良い機会でしたし、クリスマスが近いので、先の日記に書いた「有田×サンタプロジェクト」も見られて、秋に来てよかったなと思っています。 

このおまつりの期間しか公開しないところとして、泉山磁石場(の中)と、紅葉のトンネルがあり、もちろん、そこにも行ってきました。 
泉山磁石場は日本の磁器発祥の地で、国指定史跡となっています。 


磁器の破片が埋め込まれた階段を下りていくと… 


採石場のあとがどど~んと広がっています。
もともとはここは山だったんですが、磁器の材料となる石(磁石)を掘り続けた結果、こんなふうに山がなくなってしまったわけです((+_+)) 

現在、採掘はほとんど行われておらず、より使いやすい熊本県の天草の石などを使って有田焼を作っているそうです。 

日本の磁器づくりは17世紀はじめ、豊臣秀吉が行った朝鮮出兵の際、日本へ連れてこられた陶工たちから始まりました。
朝鮮人陶工の李参平(日本名:金ケ江三兵衛)は、1616年に有田へ移住し、この泉山で磁器の原料となる磁石を発見。こうして日本で初めての磁器焼成に成功したのです。 

テレビ「美の壺スペシャル 有田焼400年」(1616年から400年にあたる2016年に放映。しっかり録画して保存してある!(^^)!)でもここが紹介されていて、磁石は日本ではここでしか見つかっておらず、さらに何も混ぜずに焼き物になる(通常はいろいろな原料を混ぜて粘土を作る)というのは世界的にも珍しい、と言っていました。 

こうして、泉山で磁石が見つかったことで、産業としての磁器製造が始まり、有田という町が形作られていくのです。 

時間がないので、中までは行かず…石場神社のほうにある紅葉のトンネルのほうへ移動。 


ぐるっと回れる遊歩道が整備されていますが、それも時間がないのでパス。 


ここが陶磁器まつりの間しか公開されないという紅葉のトンネル。 


色のグラデーションがそれはそれは美しい。写真ではそれが伝わらないのでぜひ目で見ていただきたいです! 

有田陶磁器まつりの会場は点在していて、一日でそれら全部を見ることはとてもできません。
秋は日が暮れるのも早く、夕方の4時には終了してしまうところも多く、一番遅くて5時。

それまでの間に効率よく回るには…と考えてはいましたが、実際に行って見ると、やはり一つ一つをじっくり見てしまうので、行けなかったところがたくさん!(;O;) 
いつかまた来なくては、と思いました。

今回は車で来ましたが、点在するまつり会場を結ぶ無料のシャトルバスも出ているので、次は電車で来てもいいかなあと思っています。 

車の場合はどこに停めるのかが問題で、今回は、上有田駅付近を中心に歩こうとお友だちと決めたので、シャトルバスのバス停付近に停めました。
初日の平日ということもあってすいていたのでほっとしました。
いつも、車を停めるまでは気が抜けません(;^ω^) 

車を停めたあと向かったのは、泉山弁財天神社の大公孫樹(おおいちょう)。
有田町のシンボルともいえる、国の天然記念物。樹齢約1000年、高さ40m、根回り12m。遠くからでもその存在が確認できる、それはそれは存在感のある公孫樹です! 





葉っぱは黄色になりかけでした。 


この神社はふくろうの森でもあるようで、あちらこちらに、有田焼のふくろうが。
かわいいですね。 

私たち、朝から何も食べておらず…でも、何かに夢中になっているとおなかもすかないのが不思議です(^^; 
(私は朝ごはんは食べない習慣なので慣れていますが、旅行の時は体力をつけるために朝は食べています)

この神社でよもぎまんじゅうを売っていて、温かくておいしそうだったので、半分こしていただきました。 


↑神社へ続く参道沿いにあったお店で早速購入した有田焼。店先の籠にごちゃごちゃ、っと入っていた、はんぱモノセールで、なんと1個100円!!!
手描きで丁寧に描かれているし、状態もとてもきれいです。
揃っていないだけ。安すぎる~~と言いながら、私もお友だちも何個も買ってしまいました(^^ゞ 
こういうお得な掘り出し物があるって、それも来てしょっぱなに…うれしすぎるぅ!! 


家に帰って、お土産で買った長崎カステラを乗せてみました。ゴージャス感出てますよね!さすが、有田焼! 

お買い得品に満足しながら、上有田駅のほうへ坂を下り、有田駅まで続く国道35号線へ出ました。有田駅までの約3キロのこの道路が、まつりのメインストリートになります。

昨日2万歩歩いた足の疲れは取れていないし、3キロ歩くのは無理だろうと最初から予測していたので、香蘭社のあたりまで行ったら、シャトルバスに乗ろうと相談していました。 


 
国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている、古い建物が連なる町並み。
道路の両側に、陶磁器を売るお店がたくさん並んでいて、それらを見て回るのが楽しい♪ 店先のディスプレイさえも絵になる。
ただ…せっかく伝統的建造物群保存地区に選定されているのですから、電柱は、地下に埋めてすっきりとさせてほしいなあ…。 












わき道に入ると、さらに趣のある風情が広がります。 











 
↑古い木造の工場が素敵だな~と、バシバシと写真を撮っていたら、中を見てもいいですよ、と言っていただきました(不審者と思われたかな・笑)。
お昼時だったのにもかかわらず、丁寧に説明もしてくださいました。
なんと親切な!ありがとうございます<(_ _)> 





この、岩尾磁器工業株式会社上有田工場では、上の写真のような、絵の陶板を作製しているとのこと。有田焼=器、と考えてしまうのですが、いろいろな用途があるんですね。 


 
この裏通りは「トンバイ塀通り」とも呼ばれていて、古くからある伝統的なトンバイ塀を見ることができます。
トンバイ塀とは、登り窯を築くために用いた耐火レンガ(トンバイ)の廃材や使い捨ての窯道具、陶片を赤土で塗り固め作った塀のこと。
陶磁器の里にはよく見られる塀ですね。
塀にも、その土地の素材が使われ、職人の技が光るセンスや、特産品を歴史を垣間見ることができておもしろいですよね。 

 (つづく)


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2020年1月11日土曜日

長崎・佐賀旅行④ 有田

長崎・佐賀旅行ハウステンボス編はこちら。



2019年11月20日(水) 
今日から、秋の有田陶磁器まつりが始まります。それを目的に来た私たち。
以前、益子の陶器市へ行った時も、早朝出発で混雑回避しました。
(益子陶器市へ行ったブログはこちらから)

今回も益子の時ほどではないけれども早めに出発することにしました。
朝食を食べずにハウステンボスを出るので、ウォーターマーク・ホテルは素泊まりプラン。
送迎バスの始発より早いため、ホテルの車で入園ゲートまで送っていただくことができました。 朝7時、まだ日がのぼっていません。 



 
昨夜手続きを済ませてあるレンタカーに乗り換え、いざ、有田へ出発です! 

朝のラッシュがあるのはどこも同じで…佐世保大塔ICあたりで詰まりました。
このICから有料道路には乗らずに、下に降りていかなければならなかったのですが、渋滞で車線変更がなかなかできず、かつ、ナビが右へ、と誘導するので右の車線のまままっすぐ行ってしまい、有料道路に入ってしまったことに気づいた時にはすでに遅しでした…(。-∀-)。

初めての場所で、道がわからないと、ナビがあっても、こうなります(-_-;) 
 仕方がないので、次のICで引き返します。次のICは佐世保みなと。インターを降りたとたん、目の前に軍艦が!!! 


 
助手席に乗っていたお友だちが、慌ててシャッターを切りました!
あとで調べたら、ここは海上自衛隊倉島庁舎でした。
土日には中に入って見学ができるそうですよ。 
有料道路に乗るという間違いをおかしたために、有田に着くまで1時間以上、かかってしまいました(本当なら40分で着いたのに)。

でも、軍艦が見れたんだから、これはこれでよかったんですかね。 
時刻はまだ9時前。陶器市は10時からなので、竜門峡に立ち寄りました。
紅葉の名所だそうです。
散り始めてはいましたが、いい感じの紅葉を見ることができました。 




 
このあと、朝8時からやっている「しん窯」と「源右衛門窯」に立ち寄りました。
行く前に秋の陶磁器まつりのパンフレットをネットからダウンロードして、効率的な回り方をしっかり考えていました。

10時前に立ち寄れるところがあるのはありがたいです(しかも、この窯は、竜門峡から陶磁器市へ向かう途中にある!)。 


 
煙突に、サンタさんがいるのがわかりますでしょうか?
これは「有田×サンタプロジェクト」という試み。今回で8年目だとか。
窯元の煙突が立ち並ぶ有田ならではの風景を活かそうと、地元の若手窯業関係者グループの発案で始まったもの。 

「有田の煙突は面白い!」と聞きつけ、クリスマスより一足早く現れた、あわてんぼうのサンタクロースは、今年も様々なユニークなポーズで多くの人々を楽しませます。
寒い時期ではありますが、サンタ探しをするのも有田観光の楽しみの一つですね。 




 
しん窯の創業は1830年。塀に、古い時代からの陶磁器の破片がうめこまれていて、長い歴史を物語っています。 
陶磁器市初日の朝ということで、お客さんはまだ誰もおらず、工房もひっそりしていて中に入らずに写真を撮っていたところ、工房の方が出てきてくださって、中を見学して行ってください、とやさしくお声をかけてくださったので、ありがたく見学させていただきました。
 




 
「青花」というのは1976年に発表した、”藍色と白の染付のうつわ”を提供するしん窯のブランドです。
青の染付は、日本で磁器づくりが始まって最初に焼かれた(つまり最も古い)磁器ですが、現代の暮らしにも合う、素朴さと温かさがありますよね。
しん窯では機械ではなく、すべて手作業で作っているそうです。 





オランダ船と異人さんのデザインは、青花の人気の柄。
そして何をかくそう、私の大好きな柄でもありました! 

私がつい買ってしまうデザインに、家、鍵、ティーポット、帆船がありまして…異人さんも大好きなんですよね。
オークションサイトで、以前から、この柄の食器が欲しいな~~と、ずっと憧れていたのです。
まさか、しん窯が作っているとは知らず、たまたま立ち寄ったのですが…これもお導きでしょうね(笑) 


工房でみなさんが毎日飲んでいる茶器も、帆船と異人さんが描かれています!!か、かわいい…(≧▽≦) 




ベンチや植木鉢など、器だけでなく、さまざまな商品が生み出されていました。
普段の生活に、何気なく彩を与えているところが、長い間愛され続けている理由でしょうか。 


 
断捨離をしているので…これ以上モノを増やしたくはないけれど…やっぱり、窯元まできたのだし、旅の記念に…と、選びに選んで、2枚のお皿を購入。
そうやって、行く先々で、1枚、1枚と買っていったため、結局はすごい数になってました(;^ω^) 

上の写真は、異人さんシリーズ。上下の大きなお皿がしん窯で買ったもので、意図的ではないものの、異人さんはどちらも後ろ姿でした(笑) 

他の、湯飲みと小皿は、このあと訪れるところで買っちゃったものです(^^ゞ

左の小皿、異人のお嬢さんが描かれている上部に、VOCというアルファベットが描かれています。これは17世紀、鎖国していた日本とヨーロッパで唯一つきあいのあった国・オランダの東インド会社(アジア貿易を特権的に行った株式会社)のマーク。

有田はVOCから大量注文を受けて磁器を生産し、VOCが帆船でそれらをヨーロッパに運んで販売したのです。

そんな歴史がわかるからいいなあ~と思って、VOCマーク入りの異人さん小皿を買ってしまったわけです。買ったからには、使わないとね。  


 ↑こちらは、しん窯のすぐそばにある「源右衛門窯」。1753年の創業。
古伊万里を受け継ぐ有名な窯元で、こちらも手作業で作っているとのこと。
”陶磁器まつり価格”になっているとはいえ、私にはとても手が出ないお値段なので…。小皿を一枚、あと、源右衛門窯の伝統的な柄が描かれたランチョンマット(これはプレゼント用)のみ、購入しました。 




 
 ↑源右衛門窯には、立派な「古伊万里資料館」があります。
建物も、お庭も趣があってひかれますが、残念ながら時間がないので…。 
後ろ髪をひかれつつ、陶磁器まつりの中心部へと向かいました。

 (つづく)

2020年1月10日金曜日

「ヨーロッパの茶の文化」展

静岡県島田市にある「ふじのくに茶の都ミュージアム」で、企画展「ヨーロッパの茶の文化」を観てきました。

ふじのくに茶の都ミュージアムは、日本でも数少ない、お茶に特化した博物館です。
常設展のほかに、企画展が年に3回ほどあり、私は毎回楽しみにしています。 



一人一部だけですが、企画展の小冊子も無料でもらえるので(在庫があれば)、受付の方に聞いてみてくださいね~。 
このミュージアムは、館内の撮影可能(一部不可ですが)なのがうれしいんですよね。

まあ、ガラスの反射で、あまりきれいには写りませんが、見たものの記録としてはありがたいです(何しろすぐに忘れてしまうので…私…(^^;)。

今回はテーマがヨーロッパということで、ヨーロッパ各国の茶道具がずらり~。 








私の大好きなマトリョーシカは、茶道具を抱えていましたよ♪

マトリョーシカは、ロシアの入れ子の人形で、ロシア土産の定番ですね(日本のこけしをもとに誕生したそうです)。 

マトリョーシカが好きなので!!昨年11月に行われた、この企画展の関連イベント「ロシアの喫茶文化とお菓子を楽しむセミナー」は、本当に楽しみでした! 

講師は、世界の食文化研究家・荻野恭子先生。
これまで40か国以上を訪れ、有名レストラン訪問や一般家庭へのホームステイを通じて、 あらゆる料理を取材してこられた有名な先生で、テレビの料理番組でもおなじみの方。 著書もたくさん! 



 
今回のテーマはロシアということで…サモワールを持ってきてくださいました。
茶器は、ロマノゾフ社のもの。 

でも、現在は時代もかわって、サモワールはほとんど使われていないとか。(今、サモワールを使っているのはイランくらいですね、と、先生) 





 
↑この缶の紅茶を出してくださいました。
お菓子は荻野先生の手づくりの「スィルニキー(焼きチーズ菓子)」。 


 
マトリョーシカのティーマットがかわいい~(^^♪ 

スィルニキーの横についているのはロシア風ジャム「ヴァレーニエ」。
果物とほぼ同量の砂糖に、レモン汁を少々加えて、10~15分くらいさっと煮たのがヴァレーニエ。コンポート、という感じだそうです~。 

ロシアはコーヒー文化ではなく、紅茶文化ですが、紅茶はほとんど輸入だそうです(英国そっくりですね)。 

ロシアン・ティーというと紅茶にジャムを入れたものを想像すると思いますが、実はジャムは入れずになめながら紅茶を飲むスタイルだとか。 

そう聞いたので、お皿に添えてあったヴァレーニエをなめながら紅茶をいただきました♪ 

ジャムだけでなく、角砂糖も、なめながら紅茶を楽しむんだそうですよ。 

また、ティー・ウィズ・ミルクではなく、ティー・ウィズ・レモンだそうです。 

ビタミンを摂取するためにハーブティーもよく飲まれているとのこと。 

 また、ダーチャという菜園付きの別荘(ロシア人の半数くらいの人も持っている)で、野菜を育てたり、ベリー摘みやキノコ狩りをしてピクニックのようにしてレジャーや食事を楽しむという食文化も教えてくださいました。

冬が長いので、夏の楽しみを満喫するんだそうです。 菜
園や高原で採ったベリーなどをすぐに砂糖と煮てヴァレーニエを作るんだそうです(品種改良されていない糖度の低いベリー類なので、砂糖を加えてジャムにするという発想)。 

ヴァレーニエを水で薄めるとモルスという飲み物になるということで、パーティ好き、おもてなし好きのロシア人は、短時間でささっと、7~8品作る見事なお手並みだとのことです。 

今までロシアは一度も行ったことがないので、お話をうかがって、行ってみたくなりました!