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長崎・佐賀旅行 有田編(その4)
有田陶磁器まつりは、春(GW中)と秋の、年2回行われ、春の方が規模が大きく、秋は春に比べると混雑も少なめ、とネットに書いてありました。
もともと混雑するところは好きではないので秋に来たわけですが(それも平日狙いで(^^;)、秋は紅葉の時期でもあり、わざわざ紅葉を見に出かけることもない私にとっては良い機会でしたし、クリスマスが近いので、先の日記に書いた「有田×サンタプロジェクト」も見られて、秋に来てよかったなと思っています。
このおまつりの期間しか公開しないところとして、泉山磁石場(の中)と、紅葉のトンネルがあり、もちろん、そこにも行ってきました。
泉山磁石場は日本の磁器発祥の地で、国指定史跡となっています。
もともとはここは山だったんですが、磁器の材料となる石(磁石)を掘り続けた結果、こんなふうに山がなくなってしまったわけです((+_+))
現在、採掘はほとんど行われておらず、より使いやすい熊本県の天草の石などを使って有田焼を作っているそうです。
日本の磁器づくりは17世紀はじめ、豊臣秀吉が行った朝鮮出兵の際、日本へ連れてこられた陶工たちから始まりました。
朝鮮人陶工の李参平(日本名:金ケ江三兵衛)は、1616年に有田へ移住し、この泉山で磁器の原料となる磁石を発見。こうして日本で初めての磁器焼成に成功したのです。
テレビ「美の壺スペシャル 有田焼400年」(1616年から400年にあたる2016年に放映。しっかり録画して保存してある!(^^)!)でもここが紹介されていて、磁石は日本ではここでしか見つかっておらず、さらに何も混ぜずに焼き物になる(通常はいろいろな原料を混ぜて粘土を作る)というのは世界的にも珍しい、と言っていました。
こうして、泉山で磁石が見つかったことで、産業としての磁器製造が始まり、有田という町が形作られていくのです。
時間がないので、中までは行かず…石場神社のほうにある紅葉のトンネルのほうへ移動。
有田陶磁器まつりの会場は点在していて、一日でそれら全部を見ることはとてもできません。
秋は日が暮れるのも早く、夕方の4時には終了してしまうところも多く、一番遅くて5時。
それまでの間に効率よく回るには…と考えてはいましたが、実際に行って見ると、やはり一つ一つをじっくり見てしまうので、行けなかったところがたくさん!(;O;)
いつかまた来なくては、と思いました。
今回は車で来ましたが、点在するまつり会場を結ぶ無料のシャトルバスも出ているので、次は電車で来てもいいかなあと思っています。
車の場合はどこに停めるのかが問題で、今回は、上有田駅付近を中心に歩こうとお友だちと決めたので、シャトルバスのバス停付近に停めました。
初日の平日ということもあってすいていたのでほっとしました。
いつも、車を停めるまでは気が抜けません(;^ω^)
車を停めたあと向かったのは、泉山弁財天神社の大公孫樹(おおいちょう)。
有田町のシンボルともいえる、国の天然記念物。樹齢約1000年、高さ40m、根回り12m。遠くからでもその存在が確認できる、それはそれは存在感のある公孫樹です!
かわいいですね。
私たち、朝から何も食べておらず…でも、何かに夢中になっているとおなかもすかないのが不思議です(^^;
(私は朝ごはんは食べない習慣なので慣れていますが、旅行の時は体力をつけるために朝は食べています)
この神社でよもぎまんじゅうを売っていて、温かくておいしそうだったので、半分こしていただきました。
手描きで丁寧に描かれているし、状態もとてもきれいです。
揃っていないだけ。安すぎる~~と言いながら、私もお友だちも何個も買ってしまいました(^^ゞ
こういうお得な掘り出し物があるって、それも来てしょっぱなに…うれしすぎるぅ!!
お買い得品に満足しながら、上有田駅のほうへ坂を下り、有田駅まで続く国道35号線へ出ました。有田駅までの約3キロのこの道路が、まつりのメインストリートになります。
昨日2万歩歩いた足の疲れは取れていないし、3キロ歩くのは無理だろうと最初から予測していたので、香蘭社のあたりまで行ったら、シャトルバスに乗ろうと相談していました。
国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている、古い建物が連なる町並み。
道路の両側に、陶磁器を売るお店がたくさん並んでいて、それらを見て回るのが楽しい♪ 店先のディスプレイさえも絵になる。
ただ…せっかく伝統的建造物群保存地区に選定されているのですから、電柱は、地下に埋めてすっきりとさせてほしいなあ…。
わき道に入ると、さらに趣のある風情が広がります。
↑古い木造の工場が素敵だな~と、バシバシと写真を撮っていたら、中を見てもいいですよ、と言っていただきました(不審者と思われたかな・笑)。
お昼時だったのにもかかわらず、丁寧に説明もしてくださいました。
なんと親切な!ありがとうございます<(_ _)>
この裏通りは「トンバイ塀通り」とも呼ばれていて、古くからある伝統的なトンバイ塀を見ることができます。
トンバイ塀とは、登り窯を築くために用いた耐火レンガ(トンバイ)の廃材や使い捨ての窯道具、陶片を赤土で塗り固め作った塀のこと。
陶磁器の里にはよく見られる塀ですね。
塀にも、その土地の素材が使われ、職人の技が光るセンスや、特産品を歴史を垣間見ることができておもしろいですよね。
(つづく)