長崎・佐賀旅行記を続けています。
ハウステンボス編はこちら。
長崎・佐賀旅行 有田編(その4)
長崎・佐賀旅行 有田編(その5)
長崎・佐賀旅行 有田編(その6)
長崎・佐賀旅行 有田編(その7)
長崎・佐賀旅行 大川内山編(その8)
大川内山のあとは、「有田ポーセリンパークのんのこの郷」へ向かいました。
車で約30分。途中、昨日歩いた泉山磁石場や有田の町中を通りました。
今日も平日なので、人通りは昨日と同じくらい。
平日はゆったり見れていいですね。
入場は無料です。
写真を撮った磁器のベルが、かわいらしい。スイッチを押すとメロディを奏でます。
陶器のお~きなチェスも迫力あります。
バロック建築の最高峰ともいわれています。
奥には広大なバロック庭園が広がっています。
マイセン市と有田町とは1979年に姉妹都市となり、その交流のシンボルがこのポーセリンパークだとか。
17世紀にオランダの東インド会社によりドイツにも輸入されていた有田焼。
当時ヨーロッパにはまだ磁器をつくる技術がなく、東洋から渡ってくる見たこともない絵が描かれた白いやきものは、金や宝石と同じ価値で評価され、王侯貴族に熱心に集められました。
ツヴィンガー宮殿を建てたアウグスト王は、ヨーロッパにおける最大の磁器コレクターで、この宮殿の中には膨大な量の東洋陶磁のコレクションが保管されていました。
現存するものでその数2万、世界最大級のコレクションだそうです。
有名なマイセン窯(1709年~)は、アウグスト王の命令で磁器製造に取り組み、ヨーロッパ初の磁器を完成させました。
王の趣味で有田の古伊万里や柿右衛門様式の絵柄に似せた物もたくさん作られ、今でもそのデザインは受け継がれています。
宮殿の右ウイングは美術館になっていますが、今回はパスして、次の目的地・波佐見へと移動します。車で約10分と近いですが、波佐見は長崎県になります。
波佐見は日常使いの器をつくっていて、年間生産量は全国第3位。
量産のための分業体制も整っています。窯元の数は約90(有田は約150)。
始めは高価な磁器をつくっていましたが、江戸時代半ばに、日常使いのものへ転換。江戸時代、「さけくらわんか めしくらわんか」という呼び声で、舟の上から食べ物を売る商人が使っていたのが波佐見焼の器で、くらわんか(椀)と呼ばれたそうです。
当時のファストフードのための器です、安く、早く大量に作るために、柄も単純で、力がぬけた感じが特徴です。
波佐見は長崎県ですが、当時は伊万里港から出荷されたので、有田焼、伊万里焼とはお友だちですね。有田焼の中にも含まれていますし。
日常使いの器づくりは今も変わっておらず、現代のライフスタイルに合ったモダンなものがた~くさん登場しています。
日常使いなので、お値段も有田焼に比べるとリーズナブルで、私は有田焼以上に、波佐見焼を購入してしまうことに…(;'∀')
波佐見焼のお店へ行く前に、お昼をいただきます。
お友だちが見つけてくれた和食「月光 AKARI」さんへ。
畳の個室というのもうれしかった。
ガイドブックに載っていた「波佐見焼御膳」を注文♪
器はすべて波佐見焼。蕎麦猪口は、我が家では使わないので一つもないのですが、こうしてまとめて、お料理をのせると見栄えが良く、かつ、優雅になるんですね~。
ちょっとずついろいろな料理が食べたいという女子の気持ちをわかってらっしゃる!
どれもおいしくて、個室ということもあってゆっくりと過ごすことができました。
お昼を食べたあとは、ラストスパート!
波佐見の町自体はこじんまりとしているので、移動時間の無駄はありません。
まずは高台にある「やきもの公園(世界の窯公園)」へ。
やきもの公園の向かいには、「波佐見町陶芸の館観光交流センター」があり、一階が波佐見焼を中心とした地元の物産品の販売、二階が資料館になっています。
見た感じは町役場的な、普通の建物ですが、波佐見町内にある35のメーカーの波佐見焼が販売されていて、とにかく奥まで、波佐見焼が所狭しと並んでいて、それはそれは圧巻。
私たちのように時間がなくて一つ一つの窯を見て回れない人にとっては、何よりもうれしい場所。
おわん、大皿など、種類別に分かれているのもよかった!
お友だちも私も、じっくり見て、いくつかをお嫁に向かえました。
波佐見焼はとにかく普段の生活で使えるものが多くて安いので、つい、財布のひもも緩んでしまいます。
私は雑貨が好きで、雑貨屋さん巡りをよくするのですが、雑貨屋さんに必ずといっていいほど並んでいるのが、波佐見の「白山陶器」の器です。
”BLOOM”という瑠璃色の手描きの花模様の器が大人気なんですよね(私も1枚、持っています)。このブルーム・シリーズは去年、発売10周年を迎えたそうです。
せっかく波佐見に来たので、白山陶器本社ショールームに立ち寄りました。
おまけに本社来店価格(割引)…。これは買いでしょう!
このくらいの大きさで、平べったくなくてある程度の深さのあるものが、私にとっては使い勝手がいいようです。
家に帰ってから、波佐見焼きのお皿に、お土産で買った「ひしぼうろ」をのせてみました。かわいくないですか??
ひしぼうろは、菱を使ったお菓子。菱の皮にはポリフェノールがたっぷり含まれていて、佐賀の神埼市の特産である和菱を使った商品開発プロジェクトで誕生したものだそうです!
これが、軽くて、甘すぎず、おいしかったんです。
今回買ったお菓子の中で、一番のお気に入り。
おすすめですよ!また食べたいなあ…。
(つづく)