2020年1月17日金曜日

長崎・佐賀旅行⑧ 大川内山

長崎・佐賀旅行記を続けています。

ハウステンボス編はこちら。



長崎・佐賀旅行 有田編(その4)
長崎・佐賀旅行 有田編(その5)
長崎・佐賀旅行 有田編(その6)
長崎・佐賀旅行 有田編(その7)

有田から伊万里へと移動しました。

2019年11月21日(水) 
佐賀旅行の最終日。
今日の夜、長崎空港から帰ります。 
昨日は朝早かったですが、今日はゆっくりと起床。
伊万里の秘窯の里「大川内山(おおかわちやま)」へ向かいました。 


 運転していて目に付いたのが、横断歩道の脇に立っている、小学生人形。
けっこうあちこちにありました。 

 
昭和的な、ちょっと怖い感じもするお顔立ち(笑) 


 伊万里市内から大川内山までは車で15分ほど。山の方へと入っていきます。

伊万里は有田焼の輸出港として栄え、有田焼が伊万里焼とも呼ばれたのはそのため。
もちろん、伊万里でもやきものが発展しました。 

大川内山は「鍋島」が焼かれた拠点でした。
この”鍋島”、そんじょそこらの焼き物とは違っていました。

徳川家への献上品だったんです。
佐賀藩(当主鍋島氏の名前から鍋島藩ともよばれる)は、日本で唯一の磁器生産地を持った藩で、有田の優秀な陶工を集めて藩直営の窯を築き、城内の調度品、そして、献上・贈答用の磁器を焼かせました。 

陶工達は、その後廃藩となる明治4年までこの大川内山で活動を行っていました。
佐賀藩は、製法の秘密がもれないよう、職人を山奥に囲い、門外不出として徹底駅に管理したので、一般の市場には出回ることはなかったそうです。
職人は純粋に技術を追求。
手間暇を惜しまない、超絶技巧は、献上品だからこそできたんですね。 


大川内山に向かう途中にかけられた橋の欄干にも鍋島焼がふんだんに使われていました。 
この淡いブルーは「鍋島青磁」。

「色鍋島」「鍋島染付」「鍋島青磁」という3つの技法がある鍋島焼。
鍋島青磁は、この大川内山でとれる原石を使っています。
天然の青磁は、扱いが難しく、完成までに手間暇がかかり、量産が難しいそうです。 
この上品な、淡い、何とも言えない魅力的な青磁のお皿を、あとで私は買うことになるのです…(;^ω^) 



駐車場のところにかかっていた橋はこんなに豪華!! 


 
電話ボックスの案内と取っ手にも伊万里焼。 


大川内山の地図も、伊万里焼。
すごく大きな地図なので、これを作るのも大変だったのではないかと思います。 
大川内山一帯は「大川内鍋島窯跡」として国の史跡指定を受けているとか。  


道案内も伊万里焼。  





10時前で、それほど早い時間ではなかったのですが、観光客はほんの数人。
静かな、朝のりんとした空気の秋の大川内山を味わえました♪ 


人がいないので、この有名なフォトスポットも、好きなだけ撮影し放題(笑) 





 
お店がほぼ、開いていなくて…。開く時間まで、することがないので、ふだんなら上らない山の上までものぼってみました(笑) 

鍋島藩の管理する藩窯(はんよう)があったところが、「鍋島藩窯公園」として整備されています。
ここ、それほど期待していなかったんですが(ごめんなさい)、のぼってよかった!!景色がバツグンにいいんです(≧▽≦)  









とにかく紅葉がきれいで…(*'ω'*) 



散策路もきれいに、しっかり整備してあって、とても満足したお散歩ができました!おすすめ! 


 
帰り道はだいぶお店も開き始めました。
藩がなくなった後も、鍋島を踏襲した伊万里焼を作る窯は残り、現在20以上の窯があるようです。

上の写真のように、窯を上手に利用したディスプレイのところもあったし、お店ごとに特徴ある伊万里焼を作っているので、見て回るだけでもすごくおもしろかったです。 
昨日だけで、思ったより焼き物を買ってしまっていたので、もうやめよう、と思っていたのに、やっぱり、何点か、買ってしまいました(;^ω^) 
といっても2枚ですが!!(がんばって我慢しました!) 

 (つづく)