2020年1月10日金曜日

「ヨーロッパの茶の文化」展

静岡県島田市にある「ふじのくに茶の都ミュージアム」で、企画展「ヨーロッパの茶の文化」を観てきました。

ふじのくに茶の都ミュージアムは、日本でも数少ない、お茶に特化した博物館です。
常設展のほかに、企画展が年に3回ほどあり、私は毎回楽しみにしています。 



一人一部だけですが、企画展の小冊子も無料でもらえるので(在庫があれば)、受付の方に聞いてみてくださいね~。 
このミュージアムは、館内の撮影可能(一部不可ですが)なのがうれしいんですよね。

まあ、ガラスの反射で、あまりきれいには写りませんが、見たものの記録としてはありがたいです(何しろすぐに忘れてしまうので…私…(^^;)。

今回はテーマがヨーロッパということで、ヨーロッパ各国の茶道具がずらり~。 








私の大好きなマトリョーシカは、茶道具を抱えていましたよ♪

マトリョーシカは、ロシアの入れ子の人形で、ロシア土産の定番ですね(日本のこけしをもとに誕生したそうです)。 

マトリョーシカが好きなので!!昨年11月に行われた、この企画展の関連イベント「ロシアの喫茶文化とお菓子を楽しむセミナー」は、本当に楽しみでした! 

講師は、世界の食文化研究家・荻野恭子先生。
これまで40か国以上を訪れ、有名レストラン訪問や一般家庭へのホームステイを通じて、 あらゆる料理を取材してこられた有名な先生で、テレビの料理番組でもおなじみの方。 著書もたくさん! 



 
今回のテーマはロシアということで…サモワールを持ってきてくださいました。
茶器は、ロマノゾフ社のもの。 

でも、現在は時代もかわって、サモワールはほとんど使われていないとか。(今、サモワールを使っているのはイランくらいですね、と、先生) 





 
↑この缶の紅茶を出してくださいました。
お菓子は荻野先生の手づくりの「スィルニキー(焼きチーズ菓子)」。 


 
マトリョーシカのティーマットがかわいい~(^^♪ 

スィルニキーの横についているのはロシア風ジャム「ヴァレーニエ」。
果物とほぼ同量の砂糖に、レモン汁を少々加えて、10~15分くらいさっと煮たのがヴァレーニエ。コンポート、という感じだそうです~。 

ロシアはコーヒー文化ではなく、紅茶文化ですが、紅茶はほとんど輸入だそうです(英国そっくりですね)。 

ロシアン・ティーというと紅茶にジャムを入れたものを想像すると思いますが、実はジャムは入れずになめながら紅茶を飲むスタイルだとか。 

そう聞いたので、お皿に添えてあったヴァレーニエをなめながら紅茶をいただきました♪ 

ジャムだけでなく、角砂糖も、なめながら紅茶を楽しむんだそうですよ。 

また、ティー・ウィズ・ミルクではなく、ティー・ウィズ・レモンだそうです。 

ビタミンを摂取するためにハーブティーもよく飲まれているとのこと。 

 また、ダーチャという菜園付きの別荘(ロシア人の半数くらいの人も持っている)で、野菜を育てたり、ベリー摘みやキノコ狩りをしてピクニックのようにしてレジャーや食事を楽しむという食文化も教えてくださいました。

冬が長いので、夏の楽しみを満喫するんだそうです。 菜
園や高原で採ったベリーなどをすぐに砂糖と煮てヴァレーニエを作るんだそうです(品種改良されていない糖度の低いベリー類なので、砂糖を加えてジャムにするという発想)。 

ヴァレーニエを水で薄めるとモルスという飲み物になるということで、パーティ好き、おもてなし好きのロシア人は、短時間でささっと、7~8品作る見事なお手並みだとのことです。 

今までロシアは一度も行ったことがないので、お話をうかがって、行ってみたくなりました!