2015年7月14日火曜日

プリンス・エドワード島ツアー2015旅日記その4




丸4日滞在するこのツアーの、2日目。
7月1日(水)は、カナダの建国記念日(カナダ・デー)です! 
この日を体験していただきたいと、あえて組み込ませていただきました。



カナダでは7月、8月の丸2か月が、学校の夏休みですので子どもたちは楽しい夏休みの始まりです。
街中はカナダデーということもあって、多くの人で賑わっていました。

 

この日の午前は、シャーロットタウンのウォーキングツアー。
ガイドさんなしで、私がみなさんをご案内することにしました。
私たちが泊まっているホテルのある、シャーロットタウンの中心地は、歩いて回れるくらいこじんまりとしていますし、目印の建物もわかりやすくて、迷うことはありません。  



まずは、ホテルから歩いて5分くらいにある、ヴィクトリア・パークへ。
ここが、カナダ・デーの催しの会場です。  


上の写真の、右側が公園、左の海が、シャーロットタウン港で、外海へとつながっています。
潮の干満があり、引き潮の時は赤土がはっきりとあらわれます。冬にはこの海も厚く凍りまして、その上を歩けますし、氷上で釣りをしている人も。  

公園の入り口に、州知事邸(ガバメント・ハウス)があります。
もともと知事邸の敷地だったのを、1873年(島がカナダに加盟した年)に、一部を公共の公園にしたのです。
知事邸の建物は1834年に建てられたもので、アイザック・スミスによる、ジョージアン様式。  


すごいなと思うのは、平日に建物が無料で見学可能なこと。ガイドツアーもあります。
とはいえ、今日はカナダ・デーなのでお休み。

外の敷地は入れるので、中を散策しました。

  

庭もきれいに手入れされています。
この庭の向こうで、これからカナダ・デーのイベントが行なわれるのです。
いつもは公園内には車で入れますが、今日はお祭りなので車の乗り入れは禁止です。  

次に、州知事邸のすぐそばにある、19世紀後半の裕福な家庭の暮らしがわかる「ビーコンズ・フィールド」へ。
造船業で成功したピーク氏が1877年に建てたヴィクトリア様式の家です。
カナダ・デーということで、5ドルの入場料が3ドルにサービスになっていました! 




ここは、赤毛のアン好きならぜひ訪れてほしい場所。ダイアナの叔母ミス・ジョゼフィン・バリーの家の雰囲気、と思って見学していただけるといいです。  

中の調度品も当時のもので揃えてあります。
ここは島のヘリテージ協会の事務局も兼ねているので、島の歴史や古い建物などの出版物がたくさんあります。ここが出版した資料は、私が本を書く時にも大いに参考にさせていただきました。  

その後、町の東のほうへと歩き、モンゴメリが学生時代に通っていた教会にご案内。

そして、町の中心となる「プロビンス・ハウス(州議事堂)」へ。

北アメリカのイギリスの植民地がまとまって、「カナダ」という連邦国をつくりましょう、という、記念すべき第一回会議が、このプリンス・エドワード島のプロビンス・ハウスで行なわれたんです。
まだイギリスの植民地だった頃、1843年から建築がはじまったこのプロビンス・ハウスは、先ほど見学したガバメント・ハウスと同じ、アイザック・スミスによる建築設計。
こちらはギリシャ・ローマリバイバル様式だそうです。  

補修工事のため、去年から閉鎖。
だいぶ先まで、中の見学はできないとこのこと。残念。  

お昼は「赤毛のアン」のミュージカルが行なわれるコンフェデレーションセンターの地下にある「Mavor's」でいただき、売店を物色。
ギャラリーも併設しているコンフェデレーションセンターはアートの拠点ともいえます。
ここの売店は、センスのいい作家ものの作品などもたくさんあり、おすすめです! 

二階には図書館があり、島に住んでいた時はよくここの図書館に通いました(懐かしい)。 

昼食後は、夕方までフリータイム。
カナダ・デーのお祭りを見るのもよし、ショッピングもよし。  

私はホストマザーと会う約束を。
当時10歳だった息子さんは結婚され、お子さんを連れて私に会いに来てくれました! 
みなさんの近況、私の家族のことなど、話は尽きず、あっという間に帰らなくてはいけない時間に。  

ホテルに戻り、夕食へ。
ホテルのすぐそばにある「ダンディー・アームス・イン」の食堂で、「アンのカントリーディナー」をいただきます。
「アンのカントリーディナー」は、今回島内のガイドをお願いしたセレクトツアーズさんがインと合同で企画された食事なので、一般の方はいただけないスペシャルメニューだそうです! 



アンの物語に出てくる食事をアレンジしていて、料理の説明文もくださったので、とてもわかりやすく、思い出深いものになりました。

 

食後のスイーツは、カナダ・デーなので、カナダの国旗がついていました! 
ダンディー・アームスは、カントリー調のかわいらしいB&Bで、アン好きにはたまらないお宿です。
レストランだけの利用も可能で、私も何度か、島に住んでいた時に利用させていただきました。  

そして、19時からは、「アンとギルバート」のミュージカル鑑賞です!!! 
私も初めて観るので、楽しみ。

ホストマザーからは、舞台と観客との距離がものすごく近くて、汗まで見えるほど。迫力があって、歌もすばらしかったと聞いていたので、期待も高まります。

入ってみたら、劇場というよりも、普通のビルの一室に、階段状の簡易観客席が設置されているだけ。
一番前の席は、ステージ(といっても床なので、高さは一番前の席と同じ)と2メートルも離れていません。本当に近い!! 
しかも、私たちの席は前から2列目と3列目と、本当にいい席でした!!  

内容は、ギルバートがアンに、アヴォンリー小学校の先生の席を譲るところから始まり、先生として働いたあと、レッドモンド大学へ進学、ロイと恋人になって……という、『アンの青春』『アンの愛情』の要素がつまったラブ・ストーリーです。  

英語がわからなくても、この2冊を読んでいれば、流れはわかります。
原作にかなり忠実に作られていますが、役者さんの数が少ないので(あえてそうしているよう)、一人で何役もこなす人もあり、ストーリーもうまくまとめてあって、ユーモアもあり(とはいえほとんどジョークが理解できませんでしたが(^_^;))、歌のレベルもすばらしく、まったく飽きることはなく、最後はほろりとする場面も。  

アン役の女優さんはアンのイメージにぴったり。
ギルバート役の男優さんは、映画のギルバート(残念なことに先日亡くなりましたね)にそっくりでした。 

「赤毛のアン」とはまた違ったよさがあり、これを選択してよかった~~~と、つくづく思いました。
みなさんも、とても喜んでくださり、歌のCDも購入されていましたよ。  

カナダ・デーの22:00には、お祝いの花火があがるのがお決まりになっていて、ミュージカルが終わったあと、ヴィクトリア・パークへ急ぎましたら、あら、あら、みんな帰ってきます。
おかしいな? どうやら、花火は風が強くて翌日に延期になったとか……。残念!  

明日の夜は、私たちはキャヴェンディッシュに泊まるので、花火は観ることができません。 でも、カナダ・デーという記念すべき日をこの島で過ごせて、幸せでした!

 (その5へつづく) 

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