初日に行ってきました\(^o^)/
タータンがご縁でお知り合いになったスピナッツさん主催のイベントです。
スピナッツさんは原毛屋さんで、羊毛に関わる書籍もたくさん出されています。
私も何冊か、タータンを調べる時に参考にさせていただきました。
スコットランドのタータン工場では、糸になったものを輸入していて、染色するところからが作業です。
ウィーバーズ・コテッジでは、古い手織りの機械で織っているところを見せていただきましたが、それもすでに糸になったものを織る作業しか私は見ていませんでした。
羊毛を紡いで糸にする、という作業はもちろん知っていたし、ちょこっと体験したことはあります。春になると羊牧場では羊の毛刈りがされることも知っていました。
が、実際に刈るところは見ていなくて(見たいとは思っているのですが)、さらには刈られた原毛(フリースといいます)も、見たことがありません。
ですから、英国の羊展の会場に入って驚いたのはその匂いです。
原毛の匂い!!
そして、布にくるまれた原毛の山!!!
布を開いて見せていただいたのは、英国の羊の原毛、まさに刈られたそのままのもの。
洗っていないので、ごみもついていますが、まさにこれが!!
初めて見る原毛(フリース)なのでした!!これは衝撃でした!!
切れ目なく、きれいに刈られているので、その原毛をつまみあげると、立体的になり、どちらが前かもわかりますし、どのくらいの大きさの羊かもわかって――そこに肉体がないだけ(^^;
ああ、本当に毛が刈られたんだな、というのがわかる…不思議な感じです(笑)
この原毛を購入して、自分で洗って、櫛で繊維を揃えて、色を付けたい人は染めて、紡いで糸にする。
そしてやっとそこから、編んだり織ったりする作業が始まるのです。
私の好きなタータンという織物。
タータンになる、ずっとずっと前の、原点がそこにありました。
英国には60種類を超える羊がいますが、それだけさまざまな羊を目にする機会はありません。
このイベントでは、それぞれの羊の生息地が地図で示されていて、その毛の特徴に合わせてわかりやすく分けられていました。
そのうえ、数多くの羊の原毛がじかに見れて、触れて、買うことができるのです。
スピナッツの代表・本出ますみさんのギャラリートークも聞くことができ、羊毛への熱い想いに感化されました。
羊毛を紡いだり、自分で織って作品にすることへ、こんなに多くの方がご興味がある、ということにも初めて触れて、何から何まで、初めてづくし。
興奮して、楽しくて、そして勉強させていただきました。
上の写真の右側が、私がスコットランドのANTAというお店で買ってきた、スコットランドの羊の毛で作られたトートバッグです。
スコットランドの羊の毛はゴワゴワしているので、肌に触れる衣類には向かないということでタータンには使われていません(それを知った時はかなりショックでした…)。
たしかに、このバッグもゴワゴワしているのですが、それが素朴でワイルドでなかなかいいバッグなんですよ。
それを本出さんにお見せしたら、きっとここらあたりの羊の毛では?ということで見せていただいたのが上の2つの写真の原毛。マンクス・ロフタンとスウェイルデイル。
↑一度も目にしたことのないシェトランド・レースも見れて、実演してくださった方からお話も聞くことができました。
私はとてもとても、レースを編むということはできそうにないですが、羊毛で編むレースの独特の風合いもあたたかく、大変に美しいデザインにも見惚れてしまいました。
また、私のお友だちもやっているフェアアイルもずらりと並んでいて、見ごたえがありました。
↑三鷹でのお茶会にご参加くださった、写真家・平林美紀さんの羊写真も展示されていましたよ~。
羊愛あふれる素敵な写真でした。
神戸ファッション美術館さんがパネルでご協力されていて、学芸員の方々にちょうどお会いすることが出来ました!
タータン展以来のうれしい再会でした(#^^#)
『タータン展』は、東京での会期を終え、4月からは岩手県立美術館で始まります。
呼んでいただいているので、またタータンのセミナーをさせていただきます。
ありがたいことです。
岩手もホームスパンがさかんな地域ですので、お店など、のぞいてみたいと計画しています♪