2019年2月26日火曜日

京都旅:無鄰菴(むりんあん)

『英国の羊展』が開催された京都市交流会館の隣に、『無鄰菴(むりんあん)』というお庭があります。 

羊展の、4時からのギャラリートークまで時間があったので、無鄰菴を訪ねてみました。
私の好きなテレビ『百年名家』でも紹介されていたお庭ですが、かなり前に観たので記憶なし…(^^; 

ここは政治家・山縣有朋(やまがた・ありとも)の別荘で、1894年~1896年に造られました。 
先の日記に書いた「琵琶湖疏水」が大きく関わっている日本庭園です。

明治の大公共事業、琵琶湖疏水開通に政治家として関わった有朋は、この地で最初に別荘を築き、疏水の水を直接引き入れました。 

無鄰菴とは、隣がない、という意味で、当時、周りには何もなかったとか。
敷地は950坪、別荘としてはこぶりなんだとか(^^; 


 
敷地内には、母屋・洋館・茶室の3つの建物と、庭園があり、庭園は有朋好みに作庭されました。 
東山を借景にすること 
・苔が好きじゃないからを植える 
・通常使わないモミの木を植える 
・流れる小川の水音が自然に聞こえるように流れをつくる 

などなど。

ちょうど、無料のガイドサービスがあり、座敷にあがって、お庭を見ながら、有朋がどのように庭に思い入れたかをうかがうことができました。 

苔が嫌いで芝を植えたけれど、自然に発生した苔には、それなりの美を認めて受け入れ、そのままにしておく。

芝の上にぼうぼうと、さまざまな雑草が生えてくるのも楽しいと、雑草の野原をおもしろがったり。 
有朋は固定観念にとらわれない、高い美意識を持った人だったようですね。 



 
↑一瞬だけお日様がさした時の写真。
この日、お日様がさしたのはこの一瞬だけでした…( ;∀;) 

有朋のこだわりを聞くと、無鄰菴は四季折々にかなり違う表情を見せるようです。
機会があれば京都を訪れるたびに、その変化を見に来てみたいと思ったほど、私はかな~り気に入りました。 
イベントもさまざま、企画されているようですよ。

ご興味のある方はぜひHPをご覧になってください。 

ここでお茶をしたかったのですが、お庭がよく見えるように、戸が全部開け放たれており、風の通りがよすぎて寒くて寒くてたまりませんでした(-_-;) 
温かいお茶もすぐに冷えてしまいそうだったので、今回はお茶は諦めました(笑) 
次回のお楽しみにします。