2020年1月17日金曜日

長崎・佐賀旅行⑦ 有田

長崎・佐賀旅行ハウステンボス編はこちら。



長崎・佐賀旅行 有田編(その4)
長崎・佐賀旅行 有田編(その5)
長崎・佐賀旅行 有田編(その6)


次に向かったのは「陶山神社」です。 
17世紀初頭、磁器になる磁石の発見と磁器製造の成功。
その後の磁器産業の発展で、有田という町がつくられ、有田焼は17世紀中期から、海を越えて世界へと広がりました。

磁器発祥の地・有田にこの神社が建立されたのは、1658年頃。 
明治20年には、磁石を発見し窯業創業の祖・李参平が奉られることになり、町の人々からは「やきものの神様」として親しまれているそうです。 

そもそも、有田焼とは? 
テレビ「美の壺スペシャル 有田焼400年」は、有田焼の歴史と、有田周辺の焼き物についてわかりやすくまとめてあるので、メモりました。 

まずは磁器と陶器の違い。 磁器は、山からとれる石を砕いてつくった焼き物。ガラス質で硬く、ひんやりシャープな印象 陶器は、土が原料で、あたたかみがある。わび・さびの代名詞 

なるほど、なるほど。

李参平は磁器になる石を発見(泉山磁石場)して、その意思で磁器の焼成に成功したので、祖といわれているのですね。 

有田焼と伊万里焼の違い。 有田焼とは、有田町とその周辺地域(伊万里、波佐見等も含めて)で製造される磁器を指します。江戸時代、有田焼は近くの伊万里港から出荷していたので、伊万里焼とも呼ばれました。 

そして、有田焼を知る4つのポイントとして 
1.鮮やかな色絵は、世界へ……1670年代頃から、陶工・初代柿右衛門が生み出した、鮮やかな赤が際立つ多彩色の繊細な柄の作品は、”白の黄金”と讃えられた。マイセンにも影響を与えた。金襴手は、柿右衛門に続いて人気を博した、有田焼の色絵の個性派。金をあしらった豪華絢爛な器 
2.庶民派の波佐見……日常の中で愛用 
3.献上品だった鍋島……佐賀藩(鍋島藩ともよばれる)が徳川家への献上品を焼かせるためにつくった。完璧を目指した職人の技 
4.青の染付……最も古い(最初に焼かれた磁器) 

をあげて、順番に説明していました。
「美の壺」は私の好きな番組で、気に入ったテーマの回はDVDに撮ってあります♪(もうひとつ、「イッピン」という番組も好きで、こちらもよく焼き物をテーマに取り上げていて、こちらのDVDもたくさんたまりました) 



 
さて、やきものの神様「陶山神社」です。神社へ上っていく参道を、鉄道が横切るという、珍しい光景が見れます。 






 
見どころは、磁器でできた大鳥居や狛犬、大水瓶、玉垣など…。さすが、何もかもが焼き物でできている、やきものの町ならでは!の神社ですね。

ここからさらに上にのぼると、李参平の碑があるのですが、今回はここでギブアップ。 
駐車場へ戻り、レンタカーで、今日の宿泊場所である伊万里市へと向かいます。

が、見れるところがあるなら、ギリギリまでがんばりたい私たち(;^ω^) 

佐賀県立九州陶磁文化館」へ向かいました。
九州各地の陶磁器や現代作家の作品を収集・展示している、やきもの専門の美術館です。 



 
ドアの取っ手が、有田焼です!!それも、右と左、表と裏で、全部柄が違う~(≧▽≦) 
かっこいい~~~。 

閉館が迫っており、展示を見る時間はないので…ギフトショップと、見逃してはならないとネットに書いてあった”トイレ”へ。  

表示板も有田焼♪ 





 
便器から洗面台から、トイレットペーパーホルダー、ごみ箱、スイッチのところまで――全部、有田焼!!これはすごい、すごすぎます!!! 

このあと、今日の最後に立ち寄ったのは「アリタセラ」。
20店舗以上の有田焼専門店が軒を連ねるショッピングモールです。
とても全部の店舗は見れなかったけれど、最後の最後までねばって、急ぎ足で!! 時間がない中でも、気に入った器を見つけることができました♪ 

 


有田焼を使ったテーブルコーディネートも、とっても素敵でした。時期的に、クリスマスのコーディネート。白、赤、黒をモダンに、大人っぽくまとめてあるのはさすが。  




上の2枚の写真が、古い有田焼と、それを現代風にデザインしなおした皿。
並んで見比べると、なるほど、と感心してしまいますね。
ガイドブックにもこれがのっていて、いいな~って思っていて、実際に見てもいいな~って思って、最後まで悩んで…結局買わなかったんですが…ああ、やっぱり買ってくればよかったかな(。-∀-) 

柿右衛門窯、深川製磁チャイナ・オン・ザ・パークなど、他にも行きたいところはありましたが、全然時間が足りませんでした…。 

一日で回ろうとすることに、やはり無理がありますね…。
また来なくては。 

有田から伊万里までは車で約20分。
途中、帰宅ラッシュが少しあり、伊万里のホテルに到着した時にはすっかり日が暮れていました。
今日の朝はハウステンボスにいたんだった(笑) 
ハウステンボスが遠い記憶になるくらい、あちこち、よく見て、よく歩き、くたくたです。 


 
夜ごはんは、遠くまで行く気力もなく、ホテルの目の前にある居酒屋さんでささっとすませました。 
佐賀旅行は、明日が最終日。明日は大川内山、波佐見を回ります。 

 (つづく)

2020年1月15日水曜日

長崎・佐賀旅行⑥ 有田

長崎・佐賀旅行ハウステンボス編はこちら。



長崎・佐賀旅行 有田編(その4)
長崎・佐賀旅行 有田編(その5)


お昼は、トンバイ塀のある裏通りの「古民家・小路庵(しょうじあん)」でいただきました。
有田ではまちなかの狭い通りを小路(しょうじ)と呼び、この家の前の道は突き当りに柿の木があったことから「柿の木小路(かきのきしょうじ)」と呼ばれていたそうで、そこから小路庵という名前がついたとか。 


 この古民家は、江副孫右衛門(1885~1964。日本特殊陶業初代社長、日本碍子社長、東洋陶器(現 TOTO)社長・会長。有田町長もつとめた)の家だったところ。 
陶磁器市期間だけ見学ができ、ランチもこの期間だけ、有田食生活改善推進協議会の女性たちが特別に提供してくれています。
団体さんとテレビの撮影で満席状態でしたが、すみっこに入れていただくことができました(^^; 



 地元の食材を使った郷土料理を、地元の有田焼を使って提供。
有田のよさを知ってもらい、気に入ったら有田焼も買ってほしいという思いで御膳を作っているそうです(インタビューしているのが聞こえた…笑)。
この日の夕方の番組で紹介されたようですよ(どのテレビ局か忘れてしまいましたが)。 


 有田のごどうふが食べたかったのと、量が食べられないので、このくらいの女性向けの御膳がちょうどよくて、また、お母さん方が作った家庭料理の味が優しくて、おいしかった!!器も素敵でした~。 

トンバイ塀の裏通りから表通りへ出て、メインストリートを歩きます。 


 
こちらは有名な陶磁器メーカーで、宮内庁御用達の「深川製磁」。1894年の創業。
香蘭社の深川栄左ヱ門の次男・深川忠次が、工藝陶磁を作りたいと設立したとのこと。

香蘭社と深川製磁はきょうだいなんですね~。
1900年パリ万国博覧会では大花瓶が金賞を受賞するというすばらしい実績をお持ちです。 

昭和9年に完成したこの本館建物は、経済産業省の「近代化産業遺産群」に選出。
外壁タイルは、フランク・ロイド・ライトが帝国ホテルで使ったのと同じもの。 


富士山に流水、が深川製磁のマーク。深川忠次は、富士山を吉祥の象徴として捉え、そこに伝統的地紋や草花を配し、日本独自のデザインとして世界に向けて発信していったとか。 


建物の中にも、富士山のステンドグラス(大正期の制作とされる)がすえられています。
とてもきれい。 
深川製磁が手がける陶磁器のテーマパーク「チャイナ・オン・ザ・パーク」にも行きたかったのですが、遠いため、今回は時間もなくて行けませんでした(;O;) 


深川製磁の向かいにあるのが「有田異人館(旧田代家西洋館)」。国の重要文化財。
有田焼の買い付けに訪れる異人さんをもてなしたり宿泊させるために、豪商(一時は有田焼の海外貿易を独占)・田代紋左衛門の息子が1876年に建てたもの。
寄棟づくりの二階建て、和洋折衷(擬洋風建築)が特徴です。 



シャンデリアの上部の笠も、見事な有田焼。




歩いてすぐにところに、深川製磁の親会社ともいえる「香蘭社」があります。
九州で最初の法人企業が香蘭社だったそうです。 




こちらも世界の万国博覧会で賞を受賞して評価を高め、宮内庁御用達の名誉を授かっています。ショールームの上は美術館になっていて、まばゆいばかりに繊細で美しい作品がずら~っと並んでいました(≧▽≦)
残念ながら撮影は不可。 
敷地の奥にも、蔵のような美術館があります。こちらは時間がなかったので見れず…。

陶磁器にまつわる美術館は、他にも有田にはたくさんありますが、今回はとにかく時間がないので、有田の町の様子、陶磁器まつりの全体像を把握するだけで満足することにします。 


歩き回って疲れたので、香蘭社の向かいに見つけたカフェで一休み。
香蘭社のカップでした! 
ここで体力をちょこっと回復させて、いよいよ、ラストスパートへ!(^^)! 

 (つづく)

2020年1月12日日曜日

長崎・佐賀旅行⑤ 有田

長崎・佐賀旅行ハウステンボス編はこちら。



長崎・佐賀旅行 有田編(その4)

有田陶磁器まつりは、春(GW中)と秋の、年2回行われ、春の方が規模が大きく、秋は春に比べると混雑も少なめ、とネットに書いてありました。

もともと混雑するところは好きではないので秋に来たわけですが(それも平日狙いで(^^;)、秋は紅葉の時期でもあり、わざわざ紅葉を見に出かけることもない私にとっては良い機会でしたし、クリスマスが近いので、先の日記に書いた「有田×サンタプロジェクト」も見られて、秋に来てよかったなと思っています。 

このおまつりの期間しか公開しないところとして、泉山磁石場(の中)と、紅葉のトンネルがあり、もちろん、そこにも行ってきました。 
泉山磁石場は日本の磁器発祥の地で、国指定史跡となっています。 


磁器の破片が埋め込まれた階段を下りていくと… 


採石場のあとがどど~んと広がっています。
もともとはここは山だったんですが、磁器の材料となる石(磁石)を掘り続けた結果、こんなふうに山がなくなってしまったわけです((+_+)) 

現在、採掘はほとんど行われておらず、より使いやすい熊本県の天草の石などを使って有田焼を作っているそうです。 

日本の磁器づくりは17世紀はじめ、豊臣秀吉が行った朝鮮出兵の際、日本へ連れてこられた陶工たちから始まりました。
朝鮮人陶工の李参平(日本名:金ケ江三兵衛)は、1616年に有田へ移住し、この泉山で磁器の原料となる磁石を発見。こうして日本で初めての磁器焼成に成功したのです。 

テレビ「美の壺スペシャル 有田焼400年」(1616年から400年にあたる2016年に放映。しっかり録画して保存してある!(^^)!)でもここが紹介されていて、磁石は日本ではここでしか見つかっておらず、さらに何も混ぜずに焼き物になる(通常はいろいろな原料を混ぜて粘土を作る)というのは世界的にも珍しい、と言っていました。 

こうして、泉山で磁石が見つかったことで、産業としての磁器製造が始まり、有田という町が形作られていくのです。 

時間がないので、中までは行かず…石場神社のほうにある紅葉のトンネルのほうへ移動。 


ぐるっと回れる遊歩道が整備されていますが、それも時間がないのでパス。 


ここが陶磁器まつりの間しか公開されないという紅葉のトンネル。 


色のグラデーションがそれはそれは美しい。写真ではそれが伝わらないのでぜひ目で見ていただきたいです! 

有田陶磁器まつりの会場は点在していて、一日でそれら全部を見ることはとてもできません。
秋は日が暮れるのも早く、夕方の4時には終了してしまうところも多く、一番遅くて5時。

それまでの間に効率よく回るには…と考えてはいましたが、実際に行って見ると、やはり一つ一つをじっくり見てしまうので、行けなかったところがたくさん!(;O;) 
いつかまた来なくては、と思いました。

今回は車で来ましたが、点在するまつり会場を結ぶ無料のシャトルバスも出ているので、次は電車で来てもいいかなあと思っています。 

車の場合はどこに停めるのかが問題で、今回は、上有田駅付近を中心に歩こうとお友だちと決めたので、シャトルバスのバス停付近に停めました。
初日の平日ということもあってすいていたのでほっとしました。
いつも、車を停めるまでは気が抜けません(;^ω^) 

車を停めたあと向かったのは、泉山弁財天神社の大公孫樹(おおいちょう)。
有田町のシンボルともいえる、国の天然記念物。樹齢約1000年、高さ40m、根回り12m。遠くからでもその存在が確認できる、それはそれは存在感のある公孫樹です! 





葉っぱは黄色になりかけでした。 


この神社はふくろうの森でもあるようで、あちらこちらに、有田焼のふくろうが。
かわいいですね。 

私たち、朝から何も食べておらず…でも、何かに夢中になっているとおなかもすかないのが不思議です(^^; 
(私は朝ごはんは食べない習慣なので慣れていますが、旅行の時は体力をつけるために朝は食べています)

この神社でよもぎまんじゅうを売っていて、温かくておいしそうだったので、半分こしていただきました。 


↑神社へ続く参道沿いにあったお店で早速購入した有田焼。店先の籠にごちゃごちゃ、っと入っていた、はんぱモノセールで、なんと1個100円!!!
手描きで丁寧に描かれているし、状態もとてもきれいです。
揃っていないだけ。安すぎる~~と言いながら、私もお友だちも何個も買ってしまいました(^^ゞ 
こういうお得な掘り出し物があるって、それも来てしょっぱなに…うれしすぎるぅ!! 


家に帰って、お土産で買った長崎カステラを乗せてみました。ゴージャス感出てますよね!さすが、有田焼! 

お買い得品に満足しながら、上有田駅のほうへ坂を下り、有田駅まで続く国道35号線へ出ました。有田駅までの約3キロのこの道路が、まつりのメインストリートになります。

昨日2万歩歩いた足の疲れは取れていないし、3キロ歩くのは無理だろうと最初から予測していたので、香蘭社のあたりまで行ったら、シャトルバスに乗ろうと相談していました。 


 
国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている、古い建物が連なる町並み。
道路の両側に、陶磁器を売るお店がたくさん並んでいて、それらを見て回るのが楽しい♪ 店先のディスプレイさえも絵になる。
ただ…せっかく伝統的建造物群保存地区に選定されているのですから、電柱は、地下に埋めてすっきりとさせてほしいなあ…。 












わき道に入ると、さらに趣のある風情が広がります。 











 
↑古い木造の工場が素敵だな~と、バシバシと写真を撮っていたら、中を見てもいいですよ、と言っていただきました(不審者と思われたかな・笑)。
お昼時だったのにもかかわらず、丁寧に説明もしてくださいました。
なんと親切な!ありがとうございます<(_ _)> 





この、岩尾磁器工業株式会社上有田工場では、上の写真のような、絵の陶板を作製しているとのこと。有田焼=器、と考えてしまうのですが、いろいろな用途があるんですね。 


 
この裏通りは「トンバイ塀通り」とも呼ばれていて、古くからある伝統的なトンバイ塀を見ることができます。
トンバイ塀とは、登り窯を築くために用いた耐火レンガ(トンバイ)の廃材や使い捨ての窯道具、陶片を赤土で塗り固め作った塀のこと。
陶磁器の里にはよく見られる塀ですね。
塀にも、その土地の素材が使われ、職人の技が光るセンスや、特産品を歴史を垣間見ることができておもしろいですよね。 

 (つづく)


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