2024年9月16日月曜日

不思議の国のアリス展@名古屋

先日、名古屋の松坂屋美術館で行われている「不思議の国のアリス展」を見てきました。
横浜高島屋、大阪高島屋と開催され、名古屋高島屋さんでも9月21日まで開催中。

”出版160年”とチラシにありますが、どこから計算して160年なのか?
1864年に、ルイス・キャロルは、即興でアリス・リデルに話したお話を、本という形にしてプレゼントします。そこから数えて160周年だそうです。

プレゼントした手作りのその本は世界に一冊しか存在しません。タイトルは『不思議の国のアリス』ではなく、『地下の国のアリス』でした。

『不思議の国のアリス』というタイトルになるのは英国マクミラン社から商業出版された1865年なので、来年も”出版160年”といえるのです。
うやむやな表現にしているのは来年もこの展覧会がどこかで開催されるからでしょうか?名古屋以降の開催があるのかわからないのですが・・・。

展示してある作品は一部を除き、撮影可能。
おお~と思ったけど、よく見ると複製も多い(^^;
1,500円も入場料を取るわりには、額にはそれほどお金をかけておらず、額装店で見かけるものばかり・・・。

アリスにプレゼントした手作りの『地下の国のアリス』では挿画はルイス・キャロル自身が描いています。
その絵も比較できるよう並んでいますが、当然のことながらこれは複製。



アリス展はこれまで日本で何回もやっていますが、今回の展覧会の見どころは色付けしたアリスの絵を、違う年代で見比べられること。

1865年に商業出版された際、さすがにルイス・キャロルの素人絵では商品として弱いということで、人気画家のジョン・テニエルが挿画を担当しました。

しかしその時はすべて白黒のペン画でした。

その後、テニエルは白黒の絵に色をつけていますが、テニエル自身が色をつけた挿画は、今回の展覧会には来ていません。




今回の展覧会で、マクミラン社が有するカラー原画が日本ではじめて紹介される、とうたっています。
その原画はすべて、ルイス・キャロルが亡くなった後に出版されたものです。

だいたい、4種類の見比べができます。
古い順から

①1907年出版の小型本リトル・フォークス・エディション(1903年が初版ですが、今回の原画は1907年のものがきています。初版ではアリスのドレスは青で、これがアリスのドレスが初めて青で登場した版です。1907年版ではドレスの色は赤になっています。文中の挿画に赤いドレスを着たアリスが描かれているのは唯一この版だけだとのこと)
ジョン・テニエルの原画に色付けされたものですが、誰が色付けしたのかは不明

1911年の出版のもの。水彩画家ハリー・シーカーが、ジョン・テニエルの原画に彩色。アリスのドレスは青、ソックスは青い縞にした。

③1921年から27年の間に画家ジョン・マクファーレンが描いたもの。テニエルの原画をなぞっていますがよく見るとマクファーレンの画風になっています。表情が一番よくわかる。
個人的にはマクファーレンの画風は好き。

④1995年(出版130周年)に、女流画家ディズ・ウォリスが描き直して彩色。もとになっているのはテニエルの原画で、カラーにしていなかったテニエルの残りの白黒のオリジナル画すべてへの彩色を依頼された、と『不思議の国のアリス コンプリート・イラストレーションズ』(グラフック社)に書いてありますが、よく見るとウォリスの画風になっているので、テニエルの原画をなぞっているのだと思います。色付けはシーカーのものを踏襲したようです。

すごくややこしいですよね。
ジョン・テニエルの原画にそのまま彩色しているのが①と②
テニエルの原画をなぞりながら描き直し、それに彩色しているのが③と④

と私は理解したけど・・・合っているのか??(^^;



お茶会の場面はフォトスポットになってました。

グッズもいろいろあったけれど、これまでもアリスグッズは買っているのでやめておきました。

さて、9月28日(土)13:30~ 静岡県掛川市の「サロン&カフェSerendipity」さんでアリスのお茶会を開催します♪
まだお席がございますのでご興味のある方、いかがでしょうか。お申込みは私まで。参加費2,800円です。

私が限定製作した赤毛のアン・ティー、おかげさまでたくさんご購入いただいており、在庫がだいぶ少なくなりました。
10月1日から郵便代が値上がりしますので、ご興味のある方はお早目のご購入をおすすめします。詳しくはこちらから


その赤毛のアン・ティーをおつけする講座をNHK文化センター浜松教室さんでさせていただきます。会場参加、オンライン参加と、お好きな方を選んでください。

「赤毛のアンのティータイム」

『赤毛のアン』の時代背景は19世紀後半。当時、お茶の席を設けることは社交の一貫でもありました。物語に描かれたお茶のシーンをふり返りながら、アンの時代のティータイムについてお話します。

今年は作者モンゴメリの生誕150周年に当たり、講師の奥田が生誕記念オリジナルの赤毛のアン・ティーを製作。5個セットで販売されていますが、今回のセミナー用に特別に2個をお分けさせていただきます。紅茶を飲みながらこのセミナーを楽しみください。

11月16日(土)13:30~15:00


また、おうちで赤毛のアンの講座を受講できるオンデマンド講座も受付始まりました!

「赤毛のアン」の魅力再発見!


録画済の動画を視聴する講座です。
配信期間内でしたら、お好きな時にお好きなだけ見ることができます。

NHK文化センター浜松教室さんで6回シリーズで2年前に開催させていただいたもの。
今年はモンゴメリ生誕150周年ということでオンデマンドでもう一度見られるようにしていただきました!

6回シリーズはそれぞれ、違うテーマでお話をしています。
ご興味のある講座をセレクトしていただくことも可能ですが、6回まとめていただくと少し受講料がお安くなります。

入会は不要。2024年いっぱい、申し込めます。連休の時などにいかがですか。

「赤毛のアン」の魅力再発見!【6回】


「赤毛のアン」の魅力再発見!物語の時代背景


「赤毛のアン」の魅力再発見!アンの物語に登場する植物


「赤毛のアン」の魅力再発見!アンの物語に登場する食べ物


「赤毛のアン」の魅力再発見!アンの物語に登場するニードルワーク


「赤毛のアン」の魅力再発見!アンの続きの話と映像化


「赤毛のアン」の魅力再発見!作者L・M・モンゴメリについて


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これまで出版していただいた本がどんどん絶版になっています。原料高で増刷もないとのことです。新品でまだ購入できる本をまとめてあります。サインもいたしますのでご希望の方は ↑ からご連絡くださいね。


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