2020年8月14日金曜日

茶草場ってなに?

今日8月15日は「終戦の日」ですね。第二次世界大戦が終わってから75年。
体験を伝える方のニュースが流れます。
想像するだけでおぞましい…絶対に風化させてはなりません。
戦争を知らない私たちができること。 

ミュージアムのあと、お友だちと落ち合って、掛川市にある「粟ヶ岳(あわがたけ)世界農業遺産茶草場テラス かっぽしテラス」に連れていっていただきました♪ 

粟ヶ岳は、標高532mの山で、遠くから見ると山腹に、「」の文字が描かれていることで有名です。
山頂からの眺めがよく、春は500本の桜がきれいだそうです。 

私はだいぶ前、桜じゃない時期に一度行きましたが、その時はごく普通の、休憩所があるだけでした。 

それが、昨年、おしゃれなテラスが出来たということで話題になったので、一度行きたいと思っていたのです。
でも、山道は車一台通るのがやっとの幅で、一人では怖くて行けなかったのです。 
今回、お友だちが連れていってくれて、本当にありがたい限りでございます~~~(;_:) 


 
もやってて遠くまで見通せない…。でも、風が吹いて気持ちがいいです。 
後ろ姿の像は、栄西(ようさい)禅師。
鎌倉時代、栄西禅師は、中国で学んだ茶の生産と効能を日本に知らせるために『喫茶養生記』を著しました。 


こちらが正面。頭頂が平らでかなり長い頭が特徴だったそうです。 


 
新しくできたテラスを後ろから見るとこんな感じ。
2つの塔は、「かっぽし」と呼ばれる、刈り取った茶草を干すために束ねる形をイメージしているとか。 

茶草を利用したお茶栽培――静岡の茶草場農法は、2013年に世界農業遺産に認定されました。
茶園の畝間にススキやササといった、いわゆる雑草を敷くという伝統的農法です。
詳しくはこちら→https://www.chagusaba.jp/ 

茶園の周囲には、茶園に敷く草を育てる「茶草場」が点在しています。
春~夏にはただの草むらにしか見えないんですけどね。
秋から冬に掛けて、茶園の畝間に敷くために「茶草場」の草を刈る作業がされます。 
以下、HPより。 

静岡の茶草場のような風景は、昔は日本中どこにでも見られた、ありふれた里山の風景であった。 
一昔前であれば、農村では、刈った草を肥料として田畑に入れたり、牛や馬の餌にしたり、かやぶき屋根の材料としたのである。 
このような人の手によって維持管理されている草地環境は「半自然草地」と呼ばれている。 1880年代の記録では、国土のじつに30%もの面積が「草地」として利用されていたという。 
ところが、農業や人々の生活が近代化すると里山の資源は使われなくなり、人の手が入ることで美しさを保っていた「半自然草地」も放置されるようになってしまった。 

そして、全国的に見られた半自然草地は著しく減少し、それらの草地をすみかとしていた多くの動植物が絶滅に瀕しているのである。・・・・・ 
草を敷くことによって、茶の品質がよくなることから、茶農家の方々は手間ひま掛けて、草を刈り、草を敷いてきた。 


これが、失われつつあった里山の草地の環境を守ることにつながっていたというわけです。 このテラスでは、茶草場農法で育てられたお茶を飲むことができます。 



 
私は抹茶セット。「茶」の文字がおされた茶まんじゅう付き。 
平日でしたが、思ったより人が来ていました。休日はどんなに混むんだろうと怖くなります(^^; 交通制限があるようなので、車やバイクで行く方はご注意ください→http://www.city.kakegawa.shizuoka.jp/kankou/spot/shizen/awagatake_renewal.html 

テラスからちょっと歩けば「阿波々神社」があり、厳粛な気持ちになることができます。
原生林が広がる森には、古代において神宿る岩として祀られた磐座(いわくら:神が宿る岩)といわれる巨石があり、日常を忘れてしまう静寂と神々しさが…。 


 
かっぽしテラスに行ったら、神社をおまいりして、この森で邪気を払って帰りたいものです(*'ω'*)