2025年9月23日火曜日

岡崎市の洋館を訪ねて②岡崎信用金庫資料館

旧本多忠次邸から車で5分くらいのところに「旧岡崎銀行本店(現:岡崎信用金庫資料館)があります。

個人宅ではないので洋館の中でも規模と格が違うというか・・・
大正6年に建てられた旧岡崎銀行の本店です。



こちらが正面です。正面の道は当時のメインストリート(今は裏道となってしまいましたが)。
左右対称ではないですね。


私が建物を見に来た、と告げると、スタッフの方がわざわざ外に出てきてくださり「ぜひこの位置から見てください」と。




角地に建っていて、この角度からのほうが、正面から見るよりも整っていて、美しいのがわかります。
道路が交差する角にあるということもあり、最も美しく見える角度を計算して、あえて正面も非対称にデザインしたのでしょう。いかめしい対称デザインより、非対称のほうが地方の街並みに溶け込むとも、考えたのかもしれません。

スタッフの方が特に力を込められたのは、この角度の正面には”岡崎城”があるということ。
建築家の鈴木禎次はちゃんとそれをわかっていて岡崎城に対して最も美しい姿を見せている(敬意を示している)のだと解説してくださいました。

スタッフの方の解説がすばらしく・・・1時間近く、建物や、鈴木禎次のことを聞かせていただきました。
2階がお金の博物館になっているのですが、そちらよりも、鈴木禎次の話がおもしろすぎて・・・興味がわきましたし、いろいろな発見がありました。
鈴木禎次の奥さんと、夏目漱石の奥さんが姉妹だったとかね。

それにしても・・・電線が邪魔ですね(^-^;




画像編集ソフトで消してみました。
初めて使う機能で、四苦八苦してやっとできました(^-^; 一瞬で電線が消えてしまう、すごい機能です!

windows11に変わるにあたり、今までのハードディスクではもう限界(すぐに容量が足りなくなる)ということで、新しいものに交換してもらいまして(専門業者に頼みました、データ移行も含めて全部やっていただきました)
それはよかったんですが、今まで使っていた無料の画像編集ソフトが(一眼レフカメラを買うとおまけでついてくるCD-ROMの)とうとうダウンロード拒否されてしまいました・・・。

無料で使えるソフトを試してみましたが、私が欲しい機能は有料になることがわかり、しかも毎月料金を払うサブスクリプション制。
サブスクってずっと払い続けるわけですよね・・・なんか、そこまで専門的に使ってもいないし・・・数年単位で考えると高くつくような"(-""-)"

買い切りのソフトで手ごろなものはないのか探し、比較し、この値段なら、というものを見つけてダウンロード。
いらない部分を消す、という機能を使ってみたというわけです。

windows11もそうですが、使い慣れたものを変え、新しい使い方を覚えるというのは時間もかかって大変。
少しずつ、ネットで検索しながらいじって覚えていますが、イライラさせられます(;^_^A
みなさん、平気の平ちゃん(昭和か!)でやれちゃうんでしょうか。


さて、赤レンガが使われたこの建物を見て、あ、東京駅に似てる、と思われた方がいらっしゃるでしょう。
設計した鈴木禎次(すずき ていじ 1870–1941)は、東京駅を設計した辰野金吾の大学での教え子で、辰野金吾を師と仰いでいたといいます。

鈴木禎次は「西の辰野金吾」と称される建築家で、名古屋を拠点に100近い作品を手がけ、この建物は現存する数少ない建物のひとつ。



このレンガの大きさは東京駅のレンガと同じで、レンガとレンガの間の白い目地も、よーく見るとぷっくりと盛り上がっています。これも、東京駅の目地と同じ技法です。




このふくらみ目地は、先の写真の角から見たおもて面にだけほどこされ、通りからは見えない裏側にはほどこされていないとのこと(このふくらみ目地は時間もお金も職人の手間もかかるので・・・)。

上の写真は現在の資料館としての入口で、斜めから見た写真の左側にあたり、ここは表側なのでふくらみ目地がほどこされています。

chatGPTに聞くと、
レンガより目地(モルタル部分)をぷっくりふくらませて仕上げる技法は「フラッシュジョイント(Flush Joint)」や「リッジジョイント(Ridge Joint)」とも呼ばれ、辰野金吾やその一門の設計で好んで使われた。

日本の建築史や施工の用語では「イギリス目地」と呼ばれるのが一般的です。

レンガ表面よりモルタル目地を膨らませ、光を受けると陰影が強調される。

レンガ積みの立体感や装飾性を高める効果がある。

西洋建築の輸入とともに導入され、辰野金吾らの赤レンガ建築でよく使われたので「辰野式」とも呼ばれている

と答えてくれました。

辰野式赤レンガ建築は特に「地方銀行(仙台・秋田・長崎など)」や「都市の商館」に多くみられる、イギリス目地は「重厚感と格式を演出するディテール」として地方でも積極的に採用されました

ともあり、そういえば盛岡の岩手銀行もそうだったなと思い出した次第です。
岩手銀行については7月に訪ねているので(アップが遅れている(^-^;)追って書きますね。

さて、この建物は空襲で内部は消失しましたが外郭は奇跡的に残り、廃墟同然だった建物を岡崎商工会議所が買い取り補修して使用していました。
老朽化も進んだことから建物は取り壊されることになりましたが、地元の人々の保存の声が高まり、それならば!と岡崎信用金庫が手をあげ、買い取ったのだそうです(アッパレ!)。

残す、といっても簡単なことではなく、外観を損なうことなく、修復や保護のためにかなりの金額を使ったとのことです。
ありがたいことですね。

現在は登録有形文化財指定を受けています。
岡崎では、カクキューという八丁味噌の会社の建物がその指定を受けています。カクキューは、宮崎あおいさん主演の朝ドラ「純情きらり」のロケがされたところ。放送は2006年!!ラストの展開に驚いた・・・

カクキュー、だいぶ前ですが行ったことがあります。が、あまり前なので写真が見当たらず(^-^;

このあと「紅茶の館 源」でお茶をいただきました。紅茶のお店としては老舗で、一度行きたいと思っていたのです。
紅茶、ハーブティーの種類もた~くさん!!

ランチがありますが、目的はお菓子と紅茶なので、アフタヌーンティーにしたかったけれど、アフタヌーンティーは午後からとのことで、サンドイッチなしのスイーツと紅茶のセットをチョイス。




主人の手前、いつものように時間をかけての撮影ができず(-_-;)

私はダージリンのタルボ茶園の「ムーンライト」を頼みました。おいしい♪♪



ケーキは選べて、キャロットケーキを。お店で作っていない感じですが・・・




スコーンは作っている感じです。

朝も早かったし、混雑しないうちに帰路につきたいとのことで早めに帰りました。もちろん、帰りも下道です(;^ω^)
山道を通るルートを選び、途中の豊川で遅いランチ。
山道を通るルートはいつもの通りスムーズで、3時半には帰宅。
お盆時期とは思えないラクラクお出かけでした。

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いよいよ、来月からお茶会を再開いたします。

★★奥田実紀が同行する静岡お茶ツアー(一泊二日、日帰り参加可)申込締切9/30
2025年10月24日(金)~25日(土)
現地集合、現地解散 詳細はこちらをご覧ください


★★10月29日(水) ロンドンのお茶会@浜松市
ロンドンツアーのお写真をお見せしながらイギリスの魅力をお伝えします。
午前の部、午後の部ともキャンセル待ち受付中です。
参加費:2,800円
会場:浜松市入野の個人宅 駐車場有


★★11月20日(木)ヴォーリズのお茶会@静岡市
ウィリアム・メレル・ヴォーリズの来日120周年にあたる今年。彼が手がけた建物を中心にその魅力をお伝えします。会場の旧宣教師館ミス・カニンハムは、ヴォーリズの建築です。通常は非公開。

午前の部 10:30~12:00 空きあり
午後の部 13:30~15:00 残席2席

参加費:3,000円
会場:静岡英和女学院旧宣教師館ミス・カニンハム(静岡市葵区西草深町34-13)駐車場はありません。


★★11月26日(水) ヴォーリズのお茶会@浜松市
ウィリアム・メレル・ヴォーリズの来日120周年にあたる今年。彼が手がけた建物を中心にその魅力をお伝えします。
13:30~を予定していますが、ご希望が多ければ午前も開催します。

参加費:2,800円
会場:浜松市入野の個人宅 駐車場有

お申込み、本のお申込等のお問合せは奥田あてに!

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携帯メールを使って送られてこられた方への私の返信がブロックされる例が多発しています。こちらでは対処のしようがありませんので、ご自身の設定を確認お願いします。
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これまで出版していただいた本がどんどん絶版になっています。原料高で増刷もないとのことです。新品でまだ購入できる本をまとめてあります。サインもいたしますのでご希望の方は ↑ からご連絡くださいね。


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