2025年9月3日水曜日

ロンドンツアー日記その16 ホランド・パーク

ロンドンツアー日記





その10 チェルシー・イン・ブルーム

その11 コッツウォルズツアー①バイブリー


その12 コッツウォルズツアー②バートン・オン・ザ・ウォーター


その13 ストウ・オン・ザ・ウォルド


その14 チッピング・カムデン


その15 ストラトフォード・アポン・エイボン



5/24(土) ツアー最終日

最終日はホテルを10:30出発で、帰国の途へつきます。
10:30出発なので、がんばれば中心地を散策することもできましたが、さすがに疲れてしまったので、ホテルのそばのホランド・パークの散策にしました。








ホテル(ヒルトン・ロンドン・ケンジントン)の周辺は高級住宅街。
マスコミやクリエイター関連の人が多く住んでいるとも、昨日のドライバーが説明してくれました。




ケンジントン・ガーデンやハイド・パークに比べれば規模は小さいものの、広大な公園であることは同じです。
木々に囲まれた森の中・・・

 

ホランド・パークで有名なのは日本庭園(京都庭園)。ロンドンで行われたジャパン・フェスティバルの開催を記念して京都商工会議所との合同プロジェクトとして作られたのだそうです(なんちゃって日本庭園ではない(~_~;))。





ここはもともと、17世紀、ジェームズ1世の下で大蔵大臣を務めたウォルター・コープ卿の敷地で、コープ城が建れられました。
その後、ホーランド伯爵の妻レディ・リッチがこの土地を相続し、コープ城を”ホランド・ハウス”と改名しました。

上の写真の銅像は、第3代ホランド男爵ヘンリー・リチャード・フォックスの像だそうです。





ホランド・ハウスは第2次世界大戦の空襲で大きな被害を受けましたが、一部は残ったそうですが、私が行った時は修復中らしく仕切りで囲われて見えませんでした。

上の写真は、現在ベルヴェデーレ・レストランになっている建物。
レストランのHPを見ると、1638年から1640年にかけて第1代ホランド伯爵ヘンリー・リッチが厩舎と馬車小屋の一部として建てたものだそうです。
これが厩舎ですか・・・(◎_◎;)と思ったら、やはり当時としてはかなりお金をかけたらしく、イニゴ・ジョーンズとアイザック・デ・コウスが華麗なデザインを手がけたと考えられているとのこと。

とはいえ、19世紀には取り壊されたかしてオリジナルはなくなっていて、先の写真の銅像になった第3代ホランド男爵とその妻エリザベスのために作られたのがこの建物。
展望回廊(ベルヴェデーレ)を備えた舞踏室とオランジェリーで構成されています。

19世紀に建てられたとはいえ、建物の雰囲気は当初のジャコビアン様式が残っている気がします。ホランド・ハウスがジャコビアンなので(私は見ることができませんでしたが(^^;)、それに合わせたのでは??

”ジャコビアン”とは、ジェームズ1世の時代に流行した美術様式。ジェームズ1世の”JAMES”がヘブライ語のヤコブ “Jacob”に由来することからそう呼ばれます。

ジェームズ1世は、スコットランド女王メアリーの息子、スコットランドの王なんですよ。
エリザベス1世が子どもを残さなかったので、イングランド王も兼ねることになったんです(同君連合)。

ジェームズ1世のあとは、その息子チャールズ1世、その息子チャールズ2世、その弟ジェームズ2世と、スコットランド王家の血筋が続きます。ジェームズ2世までを広くジャコビアン様式に含めることもあるそうです。

このスコットランド王家の血筋を支持する人びとを”ジャコバイト”と呼びます。このジャコバイトが、タータンとも関わってくるんですが、それは拙書のタータンの本に詳しく書いてますので読んでみてください<(_ _)>



噴水のある前庭がとてもきれいです。







この展望回廊が素敵ですね。
描かれている絵は、よく見ると、この建物の庭でくつろぐ貴族の絵です。
右側に描かれている日時計(?)、現在の庭にもありましたよ!↓





第3代ホランド男爵とその妻エリザベスは当時カリスマ的カップル(悪い意味でも)だったそうで、著名な人々がここに集まったそうです。
メルバーン首相やバイロン卿、チャールズ・ディケンズやウィリアム・ワーズワースも食事に招かれたとか。

次の世紀、1939年にはジョージ6世とのちのエリザベス女王が「デビュタント・オブ・ザ・イヤー 」のロザリンド・キュービット(カミラ王妃の母)のために豪華な舞踏会に出席した、とHPに書いてありました。その後、建物は爆撃で破壊されて大部分を失ってしまうのですが・・・。





近所の住民の散歩道にもなっているよう。この日は土曜日だったので、観光客というより、地元民と見られる人々の姿が多かったように思います。



ダッチ・ガーデン。
これから花を植えるのでしょう。ちょっと寂しい。






イギリスの公園は、椅子もたくさんあるのがいいですよね。




歴史のあるこんなレストランで食事をしてみたいものですね。




写真左側が、オランジュリーと思われます。結婚式場としても利用されているようです。
西側にはバラ園がありました。ここもまだ時期的にちょっと早くて寂しかった。

ホランド・パークを南に行くと、私が同行解説した英国ファンタジーツアーで泊まったホテルのあるハイストリート・ケンジントンに行きあたります。
時間があればそちらまで行きたかったけれど、時間切れでした。

英国ファンタジーツアー日記はこちらから。その20まであり、長いです(;^_^A 湖水地方からロンドンまで、南下していくツアーでした。


さて、昨日はあんなにいい天気でしたが、最終日は曇りで小雨もぱらついていました。
でもどしゃぶりでないだけ感謝ですね。雨だからか、ちょっと湿気があり、歩いて汗だくになりました。

ギリギリの時間まで観光し、疲れましたが大満足で帰国の途につきました。

これで私が参加したロンドンツアーの備忘録はおしまいです。


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浜松、掛川、静岡でさせていただいているお茶会は10月から再開します。
10月以降のお茶会の予定です。

★★奥田実紀が同行する静岡お茶ツアー(一泊二日、日帰り参加可)
2025年10月24日(金)~25日(土)
現地集合、現地解散 詳細はこちらをご覧ください


★★10月29日(水) ロンドンのお茶会@浜松市
ロンドンツアーのお写真をお見せしながらイギリスの魅力をお伝えします。
午前の部、午後の部ともキャンセル待ち受付中です。
参加費:2,800円
会場:浜松市入野の個人宅 駐車場有


★★11月20日(木)ヴォーリズのお茶会@静岡市
ウィリアム・メレル・ヴォーリズの来日120周年にあたる今年。彼が手がけた建物を中心にその魅力をお伝えします。会場の旧宣教師館ミス・カニンハムは、ヴォーリズの建築です。通常は非公開。
13:30~を予定していますが、ご希望が多ければ午前も開催します。

参加費:3,000円
会場:静岡英和女学院旧宣教師館ミス・カニンハム(静岡市葵区西草深町34-13)駐車場はありません。


★★11月26日(水) ヴォーリズのお茶会@浜松市
ウィリアム・メレル・ヴォーリズの来日120周年にあたる今年。彼が手がけた建物を中心にその魅力をお伝えします。
13:30~を予定していますが、ご希望が多ければ午前も開催します。

参加費:2,800円
会場:浜松市入野の個人宅 駐車場有

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