2018年7月10日火曜日

英国ファンタジーツアー日記 その10(オックスフォード)


オックスフォード大学で、観光客に公開している学寮はけっこうありますが、ほとんどのところが16時前後で終わってしまいます。

そんな中で比較的長く開いているのがモードリン学寮(http://www.magd.ox.ac.uk/)。
設立は1458年。

作家のC・S・ルイスが特別研究員として働いた学寮で、卒業生としては作家のオスカー・ワイルド、ジグミ・ケサル・ナムゲル・ワンチュク現ブータン国王などがいます。 





 
モードリン学寮のシンボルでもある美しい塔は、1490~1510年にかけて建てられました。塔で行われる恒例の伝統行事が、毎年5月1日のメーデーにあるそうです。
朝6時、塔の上でカレッジ聖歌隊がラテン語で聖歌を唄うとのこと。

塔の下には、夜通しパーティをした何百人という学生たちが。
この様子は、作家C・S・ルイスの晩年を描いた映画『永遠の愛に生きて』にも出てくるそうです(私は観たのにすっかり忘れていた…(^^;) 
建物の外には、すがすがしく響き渡る声を聞きに、多くの観光客が集まるそうです。 



C・S・ルイスの部屋があったのは、このニュー・ビルディング
新たに増設されたので”ニュー”とついていますが、建物の完成はなんと1735年です!!(笑) 

当時人気のあったパラディオ様式で建てられたので、他のゴシック様式の建物とは雰囲気を隔していますね。 

ルイスは毎週木曜日に、自分の部屋で文学サークル「インクリングス」の集まりを持ちました。
読んだ本について語り合ったり、自作の詩や小説や評論を仲間に披露したそうです。 

ロード・オブ・ザ・リング』や『ホビットの冒険』の作者J・R・R・トールキンはそのメンバーの一人でした。
メンバーはみな、忌憚のない意見を述べ、議論をたたかわせたとのこと、その様子を聞いてみたかったものです。 

夕方だったからか、私たち以外の観光客はほとんどいなくて、一人占めしている感じで自由に散策ができましたよ。 




前回来たときは気づかなかった、ダイニングホール(上の写真)も見ることができました。ルイスもここで食事をしたんだろうなあ…。

ルイスのお気に入りの散歩道だった「アディソンの小道」を歩けば、ルイスもここを歩いて想像力をふくらませたのかなあ、って思う。

大好きな作家が時を過ごした場所に自分もいて、同じ景色、空間を体感できることは、何よりの幸せ。 

夕食は各自自由に取る予定でしたが、宿泊しているホテルでいただくことに急遽決まり、モードリン学寮見学後にも時間的な余裕ができたので、1時間ほど、自由時間になりました。 

とにかくこの日も暑くて……歩いての移動はけっこう体力的にもきつく(観光で回る場所は比較的狭い範囲ではありますが、距離的にはかなり歩きました。
一万歩超えてたと、参加者さんから聞きました(;'∀') 
そんなに歩きませんよ~なんて言ってしまった私、本当にすみませんでした<(_ _)>)。

カフェで休憩を取った方が多かったようです。
私ももちろん、カフェに入りました(^^; 
本当はアリスの店にもう一度行きたかったのですが、すでに閉店した後でした…イギリスのお店は閉店時間が早すぎるんですよね…。 


 
アンティークショップがまだ開いていたので、これを逃してはならない!と、カフェの前にまずは!アンティークショップへ!

買うつもりはなかったのですが、ふっと気になったティーカップ&ソーサーと出合いまして…。
これも縁と、オックスフォードの思い出に購入しました♪ 
アンティークではなく、ビンテージです。
1939~1970年頃の、ミントンの「Adam」。
私らしくない柄を買ったね、と友人から言われましたが、自分でもそう思います(笑) 
お皿もついたトリオのいでたちが美しかったんです。  

暑さと歩き疲れでくたくたになった一日でしたが、満足感でいっぱい。
ホテルでゆっくりと、夕食をみなさんといただいたあとは、ぐっすり眠りました。 

(その11につづく)