龍山寺を見学後は、「新富町カルチャーマーケット」へ。
往時の公設市場の中で、唯一原形を留めているとのこと。
ここは大戦前の1935年に、食料市場として建てられました。
レンガ造り、石壁、独特の馬蹄形デザイン、中央に設けた吹き抜けは、通風と採光を考えて設計され、効果を発揮しました。
レンガ造りの公衆トイレも整備されました。
↑現在の、リノベ後の建物
新富市場は大戦後に元気がなくなるものの、1960年代以降経済成長とともに盛り返します。
しかしスーパーなどの進出で客足が流れ、さらに市場外に展開していた屋台が、「東三水街市場」を新たに発足させたことにより、新富市場は衰退の道へ…。
2006年に市の史跡に指定され、全面的リノベーションが行われ、2017年にアート・食・文化をコンセプトにした複合施設「新富町カルチャーマーケット」として生まれ変わりました。
当時の建物、そして当時使われていた什器などを残しながら、モダンさを加えて、若い世代にも受け入れられるよう、おしゃれに蘇らせているのが見事です。
(電球が、小籠包が入っている蒸しかごなのもナイスアイデア!)
日本語を話せる女性スタッフの方が親切にいろいろと説明してくれ、カルチャーマーケットができあがるまでの歴史や、リノベしたデザイナーの談話を盛り込んだビデオも見せてくれました。
ちゃんと日本語の字幕付きがありますので、ぜひ、お時間のある方は、このビデオをご覧になっていただければと思います。
この市場のたどってきた道が大変によくわかります!
カルチャーマーケットのすぐ横にあるこの和風の建物。
これは市場の事務所・宿舎として使われていたもので、現在は、伝統菓子ブランド合興壹玖肆柒が手がけるカフェ「合興八十八亭(ハーシンバーシューバーティン)」になっています。このお店が、中華菓子のアフタヌーンティーセットをやっているとのことで、ここも絶対に来たかったところでした!
店内は昭和を思わせるレトロ感。
私たち以外にお客はなく、貸し切り状態で、アフタヌーンティーの写真もバシバシ、好きなだけ撮りまくりました(^^;
せっかく台湾に来たので、台湾らしいアフタヌーンティーを味わえたのは、とてもよかったです。
昔の市場が衰退した原因のひとつとされる「東三水街市場」は、カルチャーマーケットのすぐ横に、アーケード街となって続いています↓
台湾の市場らしい雑多な雰囲気(^^;
食料だけでなく、いろんなお店が並んでいましたよ。
たしかに、こんな市場が外にできたら、小さな建物の中の市場は忘れ去られてしまうのも無理はないかもしれません。
でもリノベされ、生まれ変わって本当によかったですよね。
龍山寺まで行ったら、ぜひこちらにも足をのばしてくださいね。
その12につづく