2019年4月28日日曜日

賢治ゆかりの「林風舎」

今回、岩手県立美術館さんの『タータン展』での講演会というありがたいお招きをいただきました。
この機会を有効に使わせていただこうと、長い間会っていなかった岩手在住の友達に連絡して、会う時間をもらいました。 

東京の専門学校時代のクラスメイトで、卒業後の二年間は一緒にアパートを借りて共同生活もしました。
お互い東京で働いていましたが、私はカナダへ行き、その後結婚して浜松へ。
友達も、その後東京を離れて岩手の実家へ戻っていました。 

会うのは…22年ぶりくらいです(;'∀') 

せっかく会うなら、岩手の誇る作家・宮沢賢治(私も大好き!)とゆかりのある場所にしたいと思い、宮沢賢治の弟・清六の孫である宮沢和樹氏が営むカフェ「林風舎」で会うことにしました。

カフェがあるのはJR花巻駅。 
仙台から、東北新幹線で「一関」まで行き、そこから東北本線で「花巻駅」へ。
新幹線の「新花巻駅」から釜石線で入る方法もあったのに、乗換案内で待ち合わせ時刻を入れたら、一関乗り換えが出てきたので、素直にそれに従ったわけです。
一時間近く、各駅停車に揺られて行きました。

早い電車もいいけど、こういう各駅停車での旅、実は好きなのです。 
窓から見える景色をぼうっと眺めながら、あら、岩手はスコットランドに似てるわ!と感じました。 


 
JR花巻駅周辺も、宮沢賢治ゆかりの場所。
駅の待合室の看板に描かれているのは、賢治のお話のキャラクターかと…。 


 
林風舎は、駅から歩いて数分とのことで、グーグルマップを片手にてくてく。
すぐに目に入ったのが、「どんぐりと山猫」のモニュメント!! かわいい!! 


 
こればっかり写真に撮ってて、上を見あげもしなかった私。

上を見上げれていれば、「なはんプラザ」の建物に時計がかかっているのがわかったはず。その時計、「銀河ポッポからくり時計」といって、午前10時から午後10時までの毎正時に「銀河鉄道の夜」の登場人物ジョバンニとカンパネラが登場して動くんだとか!!!知らなかった!!

まあ、知ってても、今回はその姿を見られる時刻ぴったりにここに来る余裕はなかったのですが(^^; 

花巻駅前にある、21本のポール(これも賢治を記念するものだそうで)にさえも気づかなかったし…(-_-;) 



 
はい、そして着きました!林風舎
店名は、賢治の 『北守将軍と三人兄弟の医者』の、3人兄弟の二番目「リンプー先生」からとったものだそうです。 
賢治の好きだったミミズクがマークになっています。 


 
一階が雑貨で、カフェは二階。二階にのぼってみると――きゃ~素敵。
私好みのイギリス風のしつらえ。
イギリス製アンティーク家具などで、『注文の多い料理店』の世界観をイメージしたと、ネットを調べると書いてあります。

正面の炉棚の上には、賢治の肖像画が。 
お客さんは私と友達だけで、貸し切り状態でした。
というのも、行った時間がランチタイムだったからでしょう(こちらのカフェは食事はないので)。 

いただいたのは、岩手の米粉で作ったロールケーキ。 



 
コーヒーカップには、お店のトレードマークのミミズクが描かれています♪ 

店内には賢治の本や、賢治にまつわるお土産品がいっぱい並んでいましたが、友達とのおしゃべりに花が咲き、そのうち電車の時間も来てしまったので、ほとんど店内をゆっくり見ることができませんでした(*_*) 

今度来るときは、時間に余裕を持って、賢治ゆかりの場所をめぐる旅にしなくちゃ、と決めました。 

22年ぶりだったけれど、仲良しの友達とは年月を忘れて、学生に戻った気分で楽しくおしゃべりができました。
お互い、いろいろあったけれど、今もあるけれど。気兼ねせず、何でも言い合える友達がいてくれるというだけで、心が折れずにすみます。

友達(アン風に言えば“腹心の友”ですね)のありがたさを、しみじみと感じました。
ありがとう。
いつになるかはわからないけど、また会おうね、絶対に。