2023年6月5日月曜日

花のまちづくり 花博へ向けて

先日「全国花のまちづくり浜松大会」の式典に参加してきました。

花のまちづくりとは、人々がひとつになって花や緑をまちづくりに生かすこと。
全国で展開されているそうです。今回の浜松大会が第29回目とのこと。

オープニングでは、浜松開誠館高等学校華道部のみなさんの生け花パフォーマンスがありました。私は2階席だったので遠くからしか見えませんでしたが、限られた時間(15分くらい?)で大きな生け花を、ゼロから活けていく姿は見事でした。

全国花のまちづくりコンクールというものも開催されていて、事例発表として「花のリレー・プロジェクト」を展開する天竜浜名湖鉄道、浜松オープンガーデンの会の方のお話もありました。

花には興味があるものの、自分から緑化やガーデニングの活動に参加したことはなく、こうした活動をされていることも今回初めて知りました。言葉は知っていても、真剣に考えたことがなかったので、今後、実際に見に行ってみたいと思いました。



花のまちづくり活動のきっかけは、1990年に大阪で開催された「国際花と緑の博覧会」だったようです。「自然と人間との共生」がこの博覧会の理念で、それを継承するために動き出したのだそうです。

大阪の花と緑の博覧会・・・実は私、この博覧会に行っていたのです!
当時、女性雑誌の編集に携わっていて、この博覧会のコンパニオンを取材するために行ったのを思い出しました。鮮やかな黄色の制服を着たコンパニオンさんのインタビューをしながらの密着取材。
仕事で行ったので、取材だけで直帰、博覧会自体はほとんど見ることはできませんでしたが、花にあふれた明るく、まぶしいほどのイベントでした。

そうか!!あれからずっと、花のまちづくりが続けられたきたのか!!!と、感動を覚えました。

浜松フラワーパークを生き返らせた塚本こなみさんのお話もありました。
塚本こなみさんにも、子ども向けの伝記本シリーズでインタビューをさせていただいたことがございます。
その時はまだ塚本さんは浜松フラワーパークは手がけておらず、あしかがフラワーパークの大藤の移植に成功して注目を集めておられた時でした。(もちろん今も注目を集められておられる方です)
おだやかで、芯をしっかり持っておられる、植物のことを大事に思う樹木医としての塚本さんのお話に本当に感動しました。

その塚本さんが私が住む浜松フラワーパークをすばらしい園に変えてくださって、本当に、本当に嬉しくてなりません。

塚本さんが手がけた藤を見に行った時のブログはこちら。



来年2024年は、浜名湖花博(実は浜松でも花博は開催されました)が開催されて20周年に当たる年。記念事業を春に開催するそうです!!
私も花に関わるイベントをさせていただけたらいいなあと思っています。

そしてそして!!
今回私が一番楽しみにしていたのが、イングリッシュガーデンデザイナーの吉谷桂子さんの基調講演です。
テーマは「高温化に備える 新ガーデニング主義」

温暖化やSDGsが叫ばれる昨今、新たなガーデニングのスタイルとして世界的に広がってきている”ナチュラリスティック・ガーデン”についてのお話でした。

季節ごとに花を植え替える庭(人手と時間、お金がかかる・・・)ではなく、ローメンテナンスで、枯れていくその姿さえも愛でるロングライフの庭。
一年草ではなく、多年草(宿根草)をメインに構成して、サステナブルな庭を目指す、という、エコロジストの視点で生まれたのがナチュラリスティック・ガーデンだそうです。

イングリッシュガーデンに造詣の深い吉谷さん。
これまで有名なイギリスの庭を見てこられましたが、今まで当たり前のようにあったあの美しいイングリッシュガーデンは崩壊している・・・とのお話に、愕然としました。
私がこれまで行ったことのある庭の名前が出て、そこのバラ園がなくなった・・・とか、後継者がいないことで荒れてしまった・・・などなど。

温暖化、人手不足、水不足、メンテナンスを続けることが難しい・・・
さまざまな理由で、今までとは異なる新しい価値観、多様性のある庭へと、ガーデニング界の考えもかわってきているとのことです。
イギリスでは水道潅水をしない庭を作っている人もいらっしゃるとか。

チャールズ三世は、皇太子の頃からオーガニックやナチュラリスティックガーデンに興味を示し、自身の庭で実践しておられるそうです。
イギリスではほとんどのところで化学肥料・農薬の使用は禁止されているとか。(日本は・・・・)

満開の花だけが美しいのではなく、その後、実をつけ、枯れていくまでをも愛でていく。
その土地にあった植物を無理なく育てていく。

そういう地味ではあるけれどもシンプルな庭を、若い世代の人々が好んで訪れてくれるのだそうです。

新・自然主義、新・宿根草主義、ナチュラリスティック・ガーデン、オルタネイティブ(伝統的なものにとってかわるアイデアや価値観)などなど、現在のキーワードをたくさんおうかがいし、そうした新しい価値観の庭も、ぜひともたくさん見てみたいと思いました。

人間も、若い時だけが美しいのではない、老いていくそのさま、生き様を見て行くと思えば、人生ずっと輝いていけると思うのです。
庭の世界のことと思うのではなく、自分の生き方にも取り入れていける思想だと思います。

1時間ほどの講演でしたが、密度の濃い、大変ためになるお話をうかがうことができました。ガーデニングに対する意識も変わりました。

私たちは植物なしでは暮らしていけないのです。もっと植物のことを考える時間を持ちたいと思います。

来年2024年の花のまちづくり大会は、5月25・26日、石川県小松市で開催。北陸新幹線が開通するので、ぜひ小松へ!とのことです♪ 行ってみたいですね。


★★浜松&掛川で、お茶会を開催中★★
ご予定合えばぜひご参加のお申込みをお願いします<(_ _)>

***浜松での開催***

場所はヘッドスパ&グラスルーエシャルール(浜松市中区曳馬)駐車場あります。遠州鉄道「曳馬駅」から歩けます。

6月28日(水)
テーマ「マリー・アントワネットが愛した花」
参加費:2,700円(紅茶&お菓子付き)
午前の部 10:00~11:30 満席
午後の部 13:30~15:00 残席1
参加費:2,700円(紅茶&お菓子付き)

7月26日(水)
テーマ「世界の紅茶を飲み比べ」
参加費:2,700円(紅茶&お菓子付き)
午前の部 10:00~11:30 満席
午後の部 13:30~15:00 満席
参加費:2,700円(紅茶&お菓子付き)


***掛川市での開催***

場所はサロン&カフェSerendipity(静岡県掛川市大多郎39)駐車場あります。電車で来られる方はご相談ください。

6月10日(土)13:30~15:00
テーマ「ウィリアム・モリスと植物」
参加費:2,700円(紅茶&お菓子付き)

7月8日(土)13:30~15:00
テーマ「マリー・アントワネットが愛した花」
参加費:2,700円(紅茶&お菓子付き)

満席になる前にお申込みはお早めに♪
こちらからどうぞ(goole form)。


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